
タイ保健省疾病管理局は2025年6月29日、全国で手足口病(HFMD)の感染が拡大しているとして、保護者や学校関係者に対し注意を呼びかけました。例年、雨季に流行するこの病気は、主に乳幼児を中心に感染が確認されています。
2025年1月1日から6月25日までに報告された感染者数は合計21,315人。そのうち0~4歳の乳幼児が15,753人と、全体の約7割を占めており、小児層での流行が顕著となっています。
接触感染に注意を
手足口病は、鼻水や唾液、水疱や皮膚病変との接触、あるいは患者と共有した器具や玩具を介して感染します。
主な症状には・・・
・微熱
・口内(上あご・頬の内側)にできる水疱や潰瘍
・手のひらや足の裏の発疹 など
乳幼児の場合は、機嫌が悪くなる、授乳や食事を拒否するなどの兆候にも注意が必要です。症状が改善しない場合は、速やかに医療機関を受診するよう保健省は呼びかけています。
アルコールでは不十分、石けん手洗いを推奨
保護者には、子どもに石けんを使ったこまめな手洗いを徹底するよう要請しています。なお、手足口病のウイルスはアルコールでは不活化されにくいため、手洗いが最も有効とされています。
さらに、野菜や果物を含むバランスの取れた食事を通じた免疫力の強化も推奨されています。
教育機関への対応要請
学校や保育施設では、毎朝の健康チェックを実施し、症状のある児童がいれば早期に対応するよう要請されています。集団感染のリスクを防ぐため、保健当局は各教育機関に対しても連携を求めています。