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フォーブス誌は2025年7月2日、「Thailand’s 50 Richest（タイの長者番付トップ50）」を発表しました。資産上位3人の大幅な資産増加により、タイの富豪合計資産は前年比で11％超増の1,705億ドルに達しています。

2025年の首位には、エナジードリンクブランド「Red Bull」共同オーナーのChalerm Yoovidhya氏とその一族（資産445億ドル）が選ばれました。資産増の背景として、世界での販売強化によるものとされています

1位：Chalerm Yoovidhya & family

資産：445億ドル ／ 業種：飲食（エナジードリンク）

Chalerm Yoovidhya氏は、世界的に有名なエナジードリンク「Red Bull（レッドブル）」の共同オーナーとして知られています。Red Bullは2024年に世界で約120億缶を販売し、圧倒的なブランド力を維持しています。

Yoovidhya氏の一族は、Red Bullの全体株式の51%を保有しており、その一部はChalerm氏個人の持ち分とされています。彼は、Red Bullの共同創業者である故Chaleo Yoovidhya氏の長男にあたります。なお、Red Bull Thailandは2016年以降、中国市場での商標権を巡る複数の訴訟にも関与しており、国際的なブランド戦略の一端を担っています。

共同創業者であるオーストリアのDietrich Mateschitz氏は2022年に逝去しましたが、その後もRed Bullは世界的なエナジードリンク市場のトップブランドとして地位を確立しています。

2位：Chearavanont brothers

資産：357億ドル ／ 業種：飲食（農業・畜産）

Chearavanont兄弟は、Charoen Pokphand Group（CPグループ）を通じて莫大な富を築いています。CPグループは、動物飼料や畜産の分野で世界最大級の企業の一つであり、事業は食品、通信、小売など多岐にわたります。

このグループの起源は、1921年に父Chia Ek Chor氏とその兄Choncharoen氏が中国から種子を輸入し、タイの農家に販売した商店にさかのぼります。

Chearavanont家の末弟であるDhanin Chearavanont氏は、CPグループの会長兼CEOを48年間務めた後、2017年に退任し、現在は名誉会長の立場にあります。現在はその息子であるSoopakij氏（会長）とSuphachai氏（CEO）が経営を担っています。

2025年には、グループの通信部門「True」がタイ政府からデジタル銀行ライセンスを取得し、さらにBlackRockとの合弁で10億ドル規模のデータセンター事業も始動するなど、金融・IT分野への展開も加速しています。

3位：Sarath Ratanavadi

資産：120億ドル ／ 業種：エネルギー・通信インフラ

Sarath Ratanavadi氏は、Gulf DevelopmentのCEOとして、エネルギーと通信インフラを中心とした事業を指揮しています。Gulf Developmentは、電力会社「Gulf Energy Development」と通信大手「InTouch Holdings」の合併により、2025年に誕生した新たな巨大企業です。InTouchは、通信大手「AIS」の筆頭株主でもあります。

Sarath氏は、2024年に暗号資産取引所「Binance」との合弁で仮想通貨取引所をタイ国内にローンチしたほか、2025年5月にはカシコン銀行（Kasikornbank）の株式を取得し、同銀行の第4位の株主となりました。

さらに、シンガポールの通信会社「Singtel」および「AIS」との合弁によるデータセンター建設計画も進行しており、2025年中には運用が開始される見込みです。こうした一連の動きにより、Sarath氏の資産も急速に拡大しています。

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タイの長者番付トップ50（2025年 フォーブス発表）

 ■Thailand’s 50 Richest｜Forbes

【日時】2025年07月04日 08:33
【提供】タイランドハイパーリンクス

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