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新型コロナウイルス感染拡大に伴う「接待を伴う飲食店」への逆風は、銀座のネオン街にも吹き荒れている。
銀座の高級クラブ関係者が言う。
「『3密』の代名詞にされて営業再開もままならない。休業中も賃料や従業員の給料がのしかかって火の車です。たとえ無理して店を開けても、お客が激減するのは明らか。廃業する店が出始めています」そんな中、銀座随一の名門クラブに閉店情報が駆け巡った。
その店の名は「グレ」。
1976年開店の老舗で、かつては王貞治氏や石原裕次郎氏ら各界の大物が足繁く通ったことで知られる。
すでに店のホームページは閉鎖されており、営業再開のメドも立っていないという。
銀座の名店もコロナには勝てなかったのか──そう思いきや、どうやら事情は異なるようだ。
同店のオーナーとして知られる山口さゆりママが、インスタグラムにこんな投稿をした。
〈実は私が経営しておりましたクラブグレが不徳の致すところで経理の女性の背任行為が発生してしまい結果的にお店を取られてしまう事態に至りました〉店を「乗っ取られた」との主張である。
一体何が起きているのか。
さゆりママに訊ねた。
「一時的に経理の女性を店の代表取締役にしていたんですが、今回の新型コロナで助成金や融資を受けるために私が代表に戻ろうとしたんです。代表者が連帯保証人になると金利が優遇されるものもあるのですが、彼女にその負担を強いるわけにはいかないと思って……。しかし彼女は“代表を降りるなら店を辞める”と2500万円という高額な退職金を要求してきた。金銭面で揉めてしまった結果、私と専務の女性が追い出されてしまったのです。このままでは『グレ』を続けていくのは難しい。経理の女性との裁判の準備をするとともに、新店をオープンさせようと動いています」一方、経理の女性は「お話は一切控えさせて下さい。弁護士から説明します」とのこと。
しかし締切までに弁護士からの回答は得られなかった。
このトラブルにグレの常連であるみのもんた氏(75)も嘆く。
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