
タイは、宝石・ジュエリー産業において「世界的なハブ」となることを目指し、その歩みを加速させています。2025年1月から4月の輸出額は、前年同期比で110%以上の大幅な伸びを記録しました。2025年6月13日にタイ広報局が伝えています。
タイ関税局(Customs Department)のデータを、タイ宝石・宝飾品協会(GIT=The Gem and Jewelry Institute of Thailand、公共機関)が分析したところ、2025年4月における宝石・ジュエリー(※金を除く)の輸出額は7億1,490万米ドル(約233億7,100万バーツ)となり、前年同月比で39.62%増加しました。これで6か月連続のプラス成長となっています。
金を含めた輸出総額は17億2,667万米ドルで、前年同月比115.65%の増加となりました。また、2025年1月から4月の累計では、金を除く輸出が58億130万米ドルで91.76%増、金を含めた総額は103億6,253万米ドルで110.82%増と、いずれも大きな伸びを示しています。これにより、タイの宝飾産業が国際市場で着実に存在感を高めていることがうかがえます。
輸出先の国別では、アメリカが24.83%増、イギリスが29.37%増、日本が44.37%増、ドイツが12.03%増、イタリアが8.11%増、アラブ首長国連邦(UAE)が14.24%増となっており、各国で好調な動きが見られます。一方、スイス(2.81%減)とベルギー(24.09%減)への輸出は減少しました。
商品別では、インド向けを中心としたプラチナの輸出が135,096.38%という驚異的な増加を記録しました。そのほか、シルバージュエリーは20.19%増、ゴールドジュエリーは8.16%増、プラチナジュエリーは106.43%増、カット済みの宝石は25.26%増、半貴石は10.89%増、カスタムジュエリーはわずかに0.02%の増加となっています。
タイ政府および関係機関は、今後も高付加価値製品の開発や国際展示会への出展を通じて、タイをアジア有数のジュエリーハブとして世界に定着させたいと考えています。