
2025年5月18日早朝、タイ中部ウタイターニー県ランサック郡で、59歳の地元男性が野生のゾウに襲われ、道路脇の排水路に転落して死亡しました。
事故が発生したのは、ウタイターニー県フアイカーケーン野生動物保護区付近の山道。通報を受けた警察と保護区職員らが現場に駆けつけたところ、排水溝の近くで男性が仰向けに倒れて死亡しており、近くにはアマガエル採取用の網や鋭利なナイフ、倒れたオートバイ、捕まえたカエルの入った袋が散乱していました。また、周囲にはゾウの足跡や糞が複数確認されており、ゾウが人間に接近していた形跡が残されていました。
死亡した男性の妻(54歳)によれば、前夜20時頃に夫婦でアマガエル採りに出かけたものの収穫は少なく、23時には一度帰宅。その後、男性は深夜2時ごろに一人で再び出かけたといいます。早朝、村人が変わり果てた姿で夫を発見し、通報したということです。
検死の結果、男性の首には外傷があり、事故当時、ヘルメットに装着された懐中電灯の光に反応したゾウが突進してきた可能性が高いと見られています。ゾウがオートバイを蹴り倒したうえで、男性に襲いかかったと推定され、現場で即死したものと見られます。
地域の村長は、男性が捕まえていた数匹のアマガエル(500バーツ相当)を買い取り、自然に還すとともに、遺族には2万バーツの支援金を渡したと発表しました。今後、さらなる支援策も検討するとのことです。