
タイ南部の人気観光地プーケットやクラビーで相次いで発見された不審な爆発物を受け、スラタニ県のサムイ島では警備体制が強化されています。特にフェリーで本土から到着する車両や人の検問が徹底され、観光地として知られるこの島に不審人物が入り込まないよう、厳重なチェックが行われています。バンコクポストが2025年7月1日に伝えています。
6月29日、サムイ島のフェリーターミナルでは、地元警察に加えて、入国管理官、観光警察、そして第4管区の治安作戦司令部(ISOC)の兵士らが協力し、すべての来島者に対する検査を実施しました。
この措置は、プーケット国際空港付近に放置されたバイクから爆発物とみられる物体が見つかった事件や、クラビー・プーケットのビーチや観光地で不審物が相次いで発見されたことを受けたものです。いずれも爆発物処理班によって安全に処理されましたが、警察は一連の出来事が南部を不安定化させようとする連続的な行動の一部である可能性があると見ています。
このため、プーケット・クラビー・サムイ島を管轄する第8警察管区のスラポン警察中将は、各所轄に警戒強化を指示。サムイ島内では、環状道路や周辺の港にも追加の検問所が設置され、パンガン島やタオ島といった周辺の観光地へのアクセスも含め、厳しい監視が続けられています。
また同日、マレット地区の「ヌルル・イーサン・モスク」では、地域のイスラム指導者と行政・軍関係者が協議を行い、不審な外部者の通報や協力体制の強化を呼びかけました。
当局は、観光客や住民に対しても、不審物や放置された荷物などを見つけた際はすぐに通報するよう要請しています。観光地を狙った攻撃を未然に防ぐため、警戒が続いています。
■Security tightened on Koh Samui after Phuket incidents