
タイ保健省疾病管理局は2025年6月4日、2024年にタイ国内で発生した交通事故に関する統計を発表し、バイク事故による死者数が1万4,144人にのぼったことを明らかにしました。交通事故全体の死者数は1万7,447人で、その約8割がバイク関連事故でした。
疾病管理局のパヌマス局長は、「2024年には平均して2時間ごとに3人がバイク事故で命を落としていた」と述べ、ヘルメット着用の重要性を強く訴えました。
ヘルメット非着用者の入院率は84%、頭部負傷リスクは8倍
同局のアネーク副局長によると、2020年から2024年までのバイク事故による入院患者の84%がヘルメットを着用していなかったとのことです。また、非着用者は着用者に比べて頭部を負傷するリスクが8倍高いというデータも示されました。
治療費は年間78億バーツ、8割がバイク事故関連
保健省の統計によると、2022年には交通事故により106万人以上が治療を受け、総医療費は78億バーツに達しました。このうち8割がバイク事故に起因する治療費でした。
子どもの同乗にも注意喚起
疾病管理局のシリラット医師は、ヘルメットを着用できない幼児をバイクに同乗させないことを推奨。やむを得ず同乗させる場合は、時速50km以下の低速での運転を求めています。
「กันน็อก ไม่มีน็อก」ポスターで啓発
疾病管理局は現在、「กันน็อก ไม่มีน็อก(ヘルメットでノックアウトされない)」というスローガンのもと、SNSなどでポスターを展開中です。ポスターでは、自分に合ったヘルメットを選び、正しく着用することで、頭部損傷のリスクを最大で8分の1に減らせることが強調されています。
正しいヘルメットの使い方(疾病管理局より)
規格適合(มอก. 369-2557)の製品を選ぶ
頭にしっかりフィットしたサイズを使用
ストラップを確実に締めること
目安として3年ごとに交換(破損の有無にかかわらず)
夜間走行には反射材付きや明るい色が有効
◆Over 14,000 people killed in motorcycle accidents in 2024: DDC|The Nation Thailand