
格安航空会社「スプリング・ジャパン」の旅客機が先日、飛行中に急降下し、乗客たちを驚かせたという。
10分間で約8000mも急降下
6月30日の夕方、「スプリング・ジャパン」のボーイング737型機「JL8696便」は上海の空港を離陸し、東京へ向かって高度1万1000m付近を飛行していたという。
しかし午後7時ごろ、突然機体が10分間で、2万6000フィート(約8000m)も急降下。最終的には、圧力調整が要らない3000m以下まで、高度を落としたそうだ。(高度3200m地点との情報も)
当時、旅客機には191名の乗客乗員が乗っており、座席の天井から酸素マスクがぶら下がり、乗客たちも恐怖を味わったという。
しかし幸い、現地時間午後9時少し前には、予定を変更し、大阪の関西空港へ緊急着陸することができた。この事態による負傷者はいなかったそうだ。当時の客室の様子がこちら。
客室の気圧が異常、安全な高度まで降下
「スプリング・ジャパン」は2012年に、中国春秋航空と日本航空(JAL)とで共同設立された格安航空会社で、2021年からは日本航空が筆頭株主となっている。
その後、日本航空は声明で、次のように述べた。
「6月30日、JL8696便の客室与圧システムに不具合が発生し、客室の気圧が異常であることを示す警報が鳴りました。緊急手順に従い、同便は安全な高度まで降下しました。急激な減圧が発生しなかったことは、重要なことです。しかし、客室の気圧が低下する可能性があったため、予防措置として酸素マスクが使用されました。降下は、乗客と乗員の安全を確保するための標準的な安全手順に従って実施されました」
まだ正確な原因は分かっておらず、国土交通省も「機体の警報システムが、客室の気圧維持を担う機構に異常を検知した」とだけ述べている。(了)