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先月29日にスーパー・サイクロン(熱帯低気圧)が直撃したオーストラリア東部のクイーンズランド州では、暴風雨による洪水が引いた後の道路に体長1.5メートルほどのサメが横たわった状態で見つかった。
カテゴリー4の最強クラスに発達した熱帯サイクロン「デビー」は、豪州東部に上陸。
クイーンズランド州では、セントラル・コースト周辺の広い範囲が暴風雨に見舞われ、増水による河川の氾濫で海岸地帯を中心に洪水が発生した。
クイーンズランド州消防本部は30日、東部バーデキン・シャイア地区の住民から「道路にサメがいる」との通報を受けて現場に急行し、そのようすをTwitterに投稿した。
このサメは体長約1.5メートル。
消防隊が駆けつけたとき、すでに死んでおり、地元では「牛ザメ」と呼ばれているオオメジロザメだ。
日本でも沖縄周辺の海域にみられる牛ザメは、体液の浸透圧を調節することで、体内の塩分濃度を維持する機能を持っていることから、海水だけでなく川や湖の淡水でも生息できる。
消防本部によると、大雨で付近を流れるバーデキン川では急速に水位が上昇し、短時間で9.5メートルに到達。
その影響でふだんは河口付近に生息しているサメが濁流に巻き込まれて方向を見失い、住宅街の道路まで流された可能性が高いという。
このサメはすでに死亡していたが、牛ザメは気性が荒く、狭い場所や浅い場所にも入り込んで人を襲った記録も多いという。
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