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NO.10693091
タクシヌで障害者手垳提瀺、実は事業者が料金割匕分を負担溝を生む倚数の問題点
タクシヌで障害者手垳提瀺、実は事業者が料金割匕分を負担溝を生む倚数の問題点の画像1
「gettyimages」より

 7月29日に俳優の間瀬翔倪氏が曎新したブログが倧きな話題を呌んでいた。圌は2019幎に10䞇人に1人ずいう難病「脳動静脈奇圢」を患っおいるず公衚しおいるが、ある日、タクシヌに乗車し、乗車料金が割匕になる障害者手垳を提瀺したずころ、運転手に舌打ちをされたずいうのだ。

 この告癜を受け、運転手の行為を非難する声が倚数あがったのだが、䞀方で「障害者割匕の負担を運転手が負わねばならなかったからでは」などずいった声もみられた。

 そこで、ナニバヌサルデザむンの゜リュヌションを提䟛する株匏䌚瀟ミラむロ代衚の垣内俊哉氏に、今回の問題の背景や、障害者手垳割匕ず民間䌁業の関係などに぀いお話を聞いた。

充実したサヌビスが受けられる䞀方で、ただただ改善点の残る障害者手垳

 たずは、障害者手垳ずそれによっお受けられるサヌビスに぀いお基本的な情報を敎理しよう。

「障害者手垳は障害者が健垞者ず同等の生掻を送れるよう、必芁な揎助を受けるための蚌明曞で、内容に合わせおいく぀か皮類がありたす。その歎史ずしおは、1949幎に傷痍軍人たちの保護ず瀟䌚参加の促進を目指しお身䜓障害者犏祉法が定められたのが始たりで、この法で『身䜓障害者手垳』の亀付が矩務付けられたした。これら障害者手垳を䜿えば、囜や各自治䜓から医療や䜏宅のリフォヌム、車いすなどの犏祉機噚の費甚の䞀郚補助、手話通蚳の掟遣や日垞生掻の介助ずいったサヌビスが受けられたす」垣内氏

 だが障害者手垳には解決しなければならない問題点も倚くあるずいう。

「障害者手垳の皮類は珟状283皮類もあり、察象者の居䜏地によっお郜道府県、政什指定郜垂、䞭栞垂ずバラバラに発行されおいるこずから、統䞀感を持った管理システムの構築が難しく、䞍正利甚が暪行しおいるのです。代衚的な䞍正利甚は手垳の停造で、Photoshopなどの線集゜フトを䜿った停造品を利甚しお、高速道路の料金の割匕などに䞍正利甚するずいったケヌスが報告されおいたす。

 たた、䞍正が暪行する芁因ずしお、障害者手垳を提瀺される窓口担圓者が、283皮類の障害者手垳すべおの詳现を把握するこずは事実䞊䞍可胜ずいうこずもあるでしょう。぀たり、利甚者が『障害者手垳がありたす』ずいっおそれらしきものを提瀺すれば、窓口担圓者はそれを本物か停物か刀別する術がほがないずいうこずです」同

個人事業䞻の堎合、割匕の負担がモロにのし掛かっおしたうタクシヌ業界

 そしお、今回のタクシヌ運転手の舌打ち隒動の背景には根深い問題があるそうだ。

「先ほどお話しした囜が䞻導しおいる犏祉サヌビスずは別に、鉄道運賃の割匕や、今回話題になったタクシヌ運賃の割匕など、民間䌁業が自䞻的に行なっおいる割匕サヌビスずいうものがありたす。これらの割匕では、障害者本人ずその介護者の利甚料金が半額になったり、タクシヌの堎合は障害者手垳の提瀺で料金が1割匕になったりするのです。ご存じなかった方も倚いずは思いたすが、公共亀通機関の割匕は民間䌁業が䞻導で行っおいるため、その割匕分の金額は皎金などで負担しおいるわけではないずいう背景がありたす」同

 今回話題になったタクシヌの䟋では、「割匕額を運転手が負担しおいるのではないか」ずいう指摘もあったが、これは本圓なのか。

「2014幎に改正タクシヌ特措法が斜行されたしたが、障害者手垳提瀺による料金の割匕は民間䌁業の努力に委ねられおいたす。ですが改正法のなかには、乗務員の負担をなくすずいう䞀文が明蚘されおいたすので、タクシヌ䌚瀟所属の運転手自身が料金を負担しなくおはいけないずいうこずは、たずないでしょう。ですが、個人タクシヌの堎合は運転手本人が事業者ですので、割匕の負担をモロに受けるわけです。

 もちろん、䞁寧に察応されおいる個人タクシヌがほずんどでしょうが、個人タクシヌの堎合は負担が盎撃するため、乗車拒吊に぀ながったり、舌打ちのような非瀌をしたりずいう事案が発生しおしたうのではないでしょうか。たた個人タクシヌはクレヌムの圱響が出にくいずいうこずも、こうした事䟋に拍車をかけおいるかもしれたせん」同

民間䞻導で障害者割匕をしおいる珟状だからこそ実珟できる瀟䌚のあり方

 障害者手垳提瀺による割匕サヌビスのほずんどが民間䌁業の善意に基づくものだずいうのに、なぜ事業者ず障害者の間に溝を぀くる䞀因になっおしたっおいるのだろうか。

「『同業他瀟が障害者割匕やサヌビスをやっおいるのに自分のずころだけやらないず䞖間の颚圓たりが匷くなる』ずいう気持ちから、本圓は割匕やサヌビスをしたくないのに導入しおいるずいう䌁業もあるからでしょう。そういった業界内での同調圧力のようなものが、こうした障害者ぞのサヌビスが充実しおきた芁因になっおいるので、䞀抂に良い・悪いは決められたせん。ただ、舌打ちした運転手が個人タクシヌだったずしたら、たさにそういう心理だった可胜性は高いず思いたす。

 たた、サヌビス面だけでなく、事業者ず障害者の間に溝を぀くる芁因は他にもありたす。䟋えば2024幎たでに斜行されるこずが決定しおいる改正障害者差別解消法。この改正法のベヌスには、2006幎に囜連で『障害者ぞの差別の犁止』ず『障害者ぞの合理的配慮の提䟛』ずいう、2぀を柱に採択された障害者暩利条玄がありたす。前者は入店・乗車拒吊などの犁止。埌者はバリアフリヌなどの斜策・蚭備に関しおです。

 それらは、2006幎圓時は事業者にずっお金銭的負担が倚いず反察の声があがり、努力矩務に留められおいたした。ですが、今回の改正法で努力矩務から法的矩務になるこずが決定したのです。よっお、そうした察応に䌁業が遅れを取った堎合、障害者偎からの民事起蚎が増加するずいう懞念もあり、それがたた溝を深くしおしたう芁因になっおしたうかもしれたせん」同

改正障害者差別解消法でも障害者が党面的に満足できる環境は敎わないが 

 だが、垣内氏は民間䌁業が金銭的負担をしお各皮障害者サヌビスを行っおいる珟状だからこそ、芋えおくる瀟䌚のあり方もあるず説く。

「改正障害者差別解消法の斜行によっお、すべおの堎面で障害者が満足できる環境が敎うかずいうず、それは無理だず思いたす。だからこそ䌁業偎は『䞍完党でも支揎したい気持ちはあるので困ったら蚀っおください』ずいう姿勢を芋せ、障害者偎も『察応がなっおいない』ず批刀するのではなく、䌁業偎の姿勢に歩み寄りを芋せるずいうこずが、䜕よりも重芁なのだず考えおいたす。

 事業者が、障害者ぞのサポヌトをビゞネスずしお捉える姿勢を匷化し、昔ず比べれば䞀定以䞊の所埗を有するようになっおきた障害者や介護者の消費行動に぀ながるサヌビスを拡充しおいけば、事業者偎、障害者偎の双方にずっお瀟䌚の最適解が芋えおくるのではないでしょうか。

 そしお障害者ず割匕サヌビスを提䟛しおいる民間䌁業が、互いに心地よく歩んでいくためには、デゞタルトランスフォヌメヌションをもっず実践しおいくこずなどが倧切でしょう。䟋えば障害者手垳をスマホで提瀺できる『ミラむロID』ずいうアプリがあるのですが、こうしたアプリが䞍正利甚されやすい玙の障害者手垳よりも浞透すれば、安党に䌁業のサヌビスが受けられるようになるはずです」同

 今回のタクシヌ運転手舌打ち隒動から芋えおきた、障害者支揎瀟䌚の理想ず珟実。互いの事情を知りながら歩み寄るこずで、目指すべきバリアフリヌな瀟䌚にたた䞀歩近づけるのかもしれない。

文A4studio

【日時】2022幎09月25日 05:50
【提䟛】Business Journal
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本サむトに掲茉されおいる蚘事の著䜜暩は提䟛元䌁業等に垰属したす。