著名な教育経済学者としての閔維方教授はこれまで、北京大学党委員会書記、世界銀行中国貧困省教育発展プロジェクト専門家チーム代表などの職責を担い、長年にわたり中国と日本の教育交流・協力に尽力し、両国の教育事業の発展に積極的な貢献を行ってきた。人民網が伝えた。
教育熱心な家庭に育った閔氏は、優秀な成績で北京師範大学教育学部に入学し、4年生の時に専攻の最高得点で国費留学生に選ばれ、米国のスタンフォード大学に留学し、教育経済学の研究に従事した。
1988年に帰国した閔氏は、北京大学の丁石孫学長(当時)の招きに応じて同大の教員になった。当時、中日の教育分野での交流はまだ始まったばかりだった。
1990年代の初めに、閔氏は世界銀行中国貧困省教育発展プロジェクトに参加し、専門家チームの代表を務めた。これは中国の貧困地域の子どもを対象にした初めての国際協力プロジェクトであり、日本の笹川平和財団も参加しており、貴州省黔東南苗(ミャオ)族侗(トン)族自治州エリアの教育の発展を重点的に支援した。これが閔氏と笹川財団との最初の協力でもある。
閔氏の指導の下、プロジェクトチームは貧困地域の学校の校舎の改修、教員の育成、教育設備の改善などを行い、著しい成果を上げた。中でも、笹川財団の参加によってプロジェクトのカバー範囲がさらに拡大し、より多くの貧困地域の子どもが恩恵を受けたことが特筆される。閔氏は、「このプロジェクトは世界銀行から最も成功したプロジェクトの1つと評価されている」と述べた。
閔氏はこのほか、笹川財団が支援する北京大学国際関係学修士・博士人材育成プロジェクトや笹川良一優秀青年奨学基金プロジェクトなどにも参加して、いずれも優れた成果を収め、中日両国のために多くの優秀な人材を育成し、両国民間の理解と友情が増進した。
ここ数年、国際的環境の変化と中日関係の新たな情勢が両国の教育協力に課題をもたらしている。閔氏はこれについて、「両国の高等教育機関の交流と協力を強化することによって、教育の研究を共同で展開し、教育の経験を共有すると同時に、両国学生の相互訪問と交流を奨励し、相互信頼と教育を深化させることができる」との見方を示した上で、「教育は中日交流の重要な媒体であり、教育分野の交流と協力を通じて、両国民の理解と相互信頼が増進し、中日友好の未来のために着実な民意の基礎をつきかためることができると確信する」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)