
キッチャー・チャンパースリー(กิจจา จำปาศรี Kitcha Champasri)大佐
2025年5月15日、富山県の立山黒部アルペンルート・室堂(標高約2,400メートル)において、台湾人の男性観光客が意識を失って倒れるという緊急事態が発生しました。その場に偶然居合わせたのが、タイ陸軍の軍医であり、バンコクのプラモンクットクラオ病院に勤務する心臓病専門医、キッチャー・チャンパースリー(กิจจา จำปาศรี Kitcha Champasri)大佐です。
高地で酸素が薄く、救助が難しい環境の中、キッチャー大佐はすぐに応急処置を実施。携帯していた救急キットで初期対応を行い、日本人スタッフと連携してAED(自動体外式除細動器)と酸素を手配しました。観光客の容体はその場で安定し、命に別状はなかったとのことです。
この行動は、在タイ日本国大使館やタイ陸軍の公式SNSでも紹介され、タイ国内では「国境を越えた英雄的行動」として広く称賛されています。タイの医師が日本で他国の観光客を救ったこの出来事は、人道的精神と国際的な連携の象徴として、多くの人々の心を打ちました。
また、この出来事は、日本の観光地における医療対応体制や外国人旅行者支援の体制を示す一例ともなりました。