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6月26日(木)にヒューリックホール東京にて開催される、乃木坂46の3期生・中村麗乃さんの卒業セレモニー。出演者は中村麗乃さん一人だけで、他メンバーの名前の記載はない。いったいどんな卒業セレモニーが用意されているのだろうか。

動物に例えるとポジティブな猫
レは麗乃のレ
ミミズは苦手
笛が得意です
そばよりうどん
ラーララララララ
知ってて欲しいな
中村麗乃です チャンチャン

2016年12月、日本武道館で開催された乃木坂46の3期生お見立て会。当時、中学3年生15歳の中村麗乃さんは、自己紹介で『ドレミのうた』を披露した。歌詞を自己紹介文に置き換え、か細い声で音程の外れた『ドレミのうた』を披露すると、最後の一言に「まだ何もできなくて、ポジティブなところくらいしか武器に持てるものがないんですけど、これから精いっぱい皆さんに笑顔を届けられるように頑張っていきたいです」と目標を掲げていた。ダンスの評価は加入当初から高かったものの、この時はまだ歌唱力が注目されるメンバーではなかった。

3期生舞台『3人のプリンシパル』

その2カ月後、新たな才能が開花する。2017年2月に開催された3期生舞台『3人のプリンシパル』。伊藤理々杏さん・久保史緒里さん・山下美月さん、与田祐希さん、この4人が飛び抜けた演技力を発揮し、ファン投票で第二幕に出演できる3人の枠を毎公演独占していたのだが、劣ることなく演技力を開花させていた彼女は、公演期間中に3役すべての役をつかみ取ることを成し遂げた。また、同年10月に開催された3期生舞台『見殺し姫』や、2018年4月に開催された3期生舞台『星の王女さま』でも高い演技力を見せると、以前よりも太くなった声の歌唱力も身についていた。

ちょうどその頃、20thSG『シンクロニシティ』が発売され、特典映像には3期生それぞれの個人PVが収録された。その個人PVで中村さんが「自分の武器(長所)が分からない」と語る場面があった。「アイドルじゃなくて乃木坂46というグループに憧れてたから、グループに入ったから終わりっていうふうにしたくなくて、頑張りたいから見ててほしい」と、真剣な表情で率直な気持ちをぶつけた彼女は、自分の武器が分からないと言いつつも、私は彼女が自分の武器が何かを薄々と感じ始めていたように見えた。

そして行き着く先が、2019年1月に開催された舞台『逆転裁判』である。乃木坂46の看板を背負い、自身初となった外仕事の舞台。周りに乃木坂46メンバーがいない環境でさまざまな刺激を受けながら、ギリギリまで台本を覚えることに徹していたという。この舞台を観劇していた関係者が翌年のミュージカル『SUPERHEROISM』のヒロイン役に中村さんを抜擢するなど、演劇の才能が徐々に周知され始め、彼女が活躍できる世界がここからさらに広がっていったのだ。

グループ内で歌がうまいメンバーといえば、中村さんの名前がすぐ出るようになったのはいつ頃からだろうか。私は正確な時期を覚えていない。気付いたときには驚くほど歌唱力が高くなっており、ポジティブなこと以外の武器を彼女は手にしていた。

アンダー楽曲『悪い成分』

2022年12月発売の31stSG『ここにはないもの』に収録されているアンダー楽曲『悪い成分』。センターには中村さんが選ばれ、座長を務めることになった31stSGアンダーライブ。1曲目が『アンダー』でスタートすると、静寂に包まれた会場に彼女のアカペラによる歌声が響き渡った。それはミュージカル女優の歌声そのもので、鳥肌が立つほど感動したのを覚えている。アンダー史上、ダンスが一番難しい曲とメンバーが語る『悪い成分』のセンターに立ち、当時も今もライブで同曲が披露されると“ラスボス感”を漂わせる風格で会場の空気を一変させることができるほど彼女は成長していた。

近年では2023年から2年連続『Endless SHOCK』のヒロイン役として帝国劇場の歴史に名を刻むと、今年は『ダンス オブ ヴァンパイア』にこちらもヒロイン役で5月から全国を行脚中。どちらもオーディションを受けてつかみ取った役であり、乃木坂46ファンにとって外の舞台で活躍する中村麗乃さんの存在はグループの誇りといえるだろう。

ミュージカル要素も含まれているのでは…と改めて『卒業セレモニー』がどのような企画になっているのか期待が膨らむばかりだ。そして、私の個人的な願望としては、乃木坂46卒業後は『サウンド・オブ・ミュージック』の主役を演じ、過去の伏線を回収する未来を見てみたい。

ミはミュージカル女優・中村麗乃のミなのだから。

【日時】2025年06月25日 18:00
【提供】BUBKA WEB

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