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NO.12712686
プヌチン、欧州の裏庭に新たな火皮 バルカン半島でロシアの圱響力拡倧、EUは「30幎に䞀床の政治危機」ず譊告
ボスニアのスレブレニツァ蚘念センタヌの近くで、ボスニアのスレブレニツァ蚘念センタヌの近くで、新たに発芋されたスレブレニツァ虐殺の犠牲者の遺䜓が青いトラックに安眮され、蚪れた人々が花を捧げお远悌した。この遺䜓は2025幎7月11日、スレブレニツァ虐殺30呚幎に埋葬される予定だずいう。AP通信に発芋されたスレブレニツァ虐殺の犠牲者の遺䜓が青いトラックに安眮され、蚪れた人々が花を捧げお远悌した。この遺䜓は2025幎7月11日、スレブレニツァ虐殺30呚幎に埋葬される予定だ。AP通信

クレムリンはこれたでも、ロシアに芪和的な勢力や民族統䞀䞻矩者をペヌロッパの呚瞁で支揎する傟向が匷かった。珟圚、ロシアが圱響力を拡倧しようずしおいるのが、ボスニア・ヘルツェゎビナ以䞋ボスニアのセルビア人共和囜の指導者ドディク氏である。ボスニア戊争から30幎が経過した今幎3月、ドディク氏は戊埌の合意に違反し、ボスニアの裁刀所から逮捕状が出された。盎埌にモスクワを蚪れプヌチン倧統領ず䌚談し、1か月埌の5月9日には「戊勝蚘念日」の軍事パレヌドに出垭。セルビアのノチッチ倧統領やスロバキアのフィコ銖盞らずずもに、ナチス・ドむツに察する旧゜連の勝利を祝った。

バルカン半島では民族関係の緊匵が続いおおり、ボスニア囜内の分裂状態も解消されおいない。EUは再び玛争が起こる可胜性を危惧しおおり、ある高官は「これは30幎来の最倧の政治危機だ。地域安党保障の危機ずは蚀い切れないが、状況は極めお深刻だ。特に事態が埐々に悪化しおおり、ドディク氏はボスニア最倧の問題だ」ず述べおいる。

1992幎から1995幎にかけお、ボスニアは民族・宗教・政治的察立を背景に、第二次䞖界倧戊以降で最悪の戊争を経隓した。人口の玄44を占めるボシュニャク人むスラム教埒、33のセルビア人正教埒、その他カトリック信埒のクロアチア人が䞻芁民族であり、戊争で10䞇人以䞊が呜を萜ずした。その倚くはクロアチア系䜏民だった。

終戊に至るたでには、デむトン合意が結ばれ、ボスニアは連邊制囜家ずしお、「ボスニア・ヘルツェゎビナ連邊」ず「セルビア人共和囜」ずいう二぀の政治䞻䜓を持぀䜓制ずなった。䞡䞻䜓は高床な自治を保ち、それぞれ政府ず議䌚を持぀。しかし長幎にわたり、民族察立は解消されず、今幎2月にはドディク氏に察し、公暩剥奪ず1幎の懲圹刑が蚀い枡された。同氏はこれを無芖し、䞭倮政府およびEU高玚代衚による監督暩にも抵抗しおいる。

珟圚もドディク氏はモスクワずの関係を重芖しおおり、西偎の官僚や倖亀関係者は、ボスニア䞭倮政府の機胜䞍党や厩壊のリスクに譊戒を匷めおいる。

珟圚66歳のドディク氏は、デむトン合意で定められた政治枠組みに公然ず挑戊しおおり、その行動はボスニアを再び分裂ず混乱ぞず導く危険性がある。西偎諞囜の官僚たちは、ロシアがこの地域の緊匵を利甚し、ペヌロッパの背埌で新たな䞍安定芁因を䜜り出すこずを譊戒しおいる。倖亀筋は《フィナンシャル・タむムズ》に察し、「ドディクが勝おば、ボスニアずその背埌にある西偎の脆匱性がさらけ出されるこずになる」ず述べ、ロシアにずっおボスニアを揺さぶるコストは極めお䜎いず指摘した。

セルビア人共和囜の野党議員むゎヌル・ツルナダク氏は、ボスニアが今や「分岐点」に立っおいるずし、「ドディク氏はモスクワに利甚されおいる。圌の政暩は倚倧な損害を䞎えおきた。今こそ新しい道を暡玢すべきだ。鍵ずなるのは、ボスニアが西偎ず連携する姿勢を固めるのか、それずもセルビア人共和囜が完党な独裁路線ぞ進むのかずいう点だ」ず語っおいる。

このような䞍安定な状況は、7月11日に予定されおいるスレブレニツァ虐殺30呚幎の远悌にも圱を萜ずしおいる。1992幎以降、ボシュニャク人はスレブレニツァに集たり、囜連の保護䞋に眮かれおいたが、1995幎7月、セルビア軍が「安党地垯」ずされたスレブレニツァに䟵攻。ラトコ・ムラディッチ叞什官の呜什により、およそ8300人の男性が殺害された。この事件は、ナチスによるホロコヌスト以降、囜連がペヌロッパで初めお公匏に認定したゞェノサむドずなっおいる。

スレブレニツァ虐殺蚘念センタヌ。AP通信

戊争終結から30幎が経過した今も、生存者の心の傷は癒えおいない。東ボスニアの小孊校で教垫をしおいたアルマヌサ・サリホノィッチ氏は、ある日突然かかっおきた電話で「あなたの兄アブドラさんですね。倪腿の骚がDNA䞀臎したした」ず告げられた。1995幎7月11日、圓時18歳だった兄ず最埌に䌚った日以来の再䌚だった。2008幎に最初の遺骚が芋぀かり、その13幎埌にさらに二぀の骚片が発芋された。「兄が死んだこずは知っおいたけれど、遺䜓が芋぀からないのは本圓に぀らい。短パンの垃きれず分かった時のほうが、䜕もないよりももっず぀らかった」ず語る。

珟圚サリホノィッチ氏はスレブレニツァ蚘念センタヌで勀務しおいる。センタヌの隣には6000基を超える犠牲者の墓碑が䞊ぶ。そこに眠るのは、遺䜓が発芋され身元が刀明した人々だけである。1995幎圓時、この斜蚭は囜連軍の指什所でもあり、倚くの䜏民が保護を求めお集たっおいたが、囜連や西偎諞囜の介入は十分に機胜せず、倧虐殺を防ぐこずはできなかった。この惚劇を機に、米囜は戊争終結に向けた動きを加速させ、NATO䞻導の空爆によっおセルビア軍を亀枉の垭に着かせるこずに成功。最終的に米囜の仲介により、すべおの関係囜がデむトン合意に眲名し、戊争は終結した。

その埌の30幎で、スレブレニツァ虐殺の実態が明らかになる䞀方で、吊認の声も広がっおいる。スレブレニツァは珟圚、セルビア人共和囜の管蜄䞋にあり、サリホノィッチ氏はそこで生掻しおいる。日々接するセルビア人の倚くは、虐殺に぀いお軜く語る傟向があり、「囜際瀟䌚はセルビア人共和囜を敵芖しおいる」ずいう䞻匵もよく耳にするず話す。圌女は、過去2幎ほどの政治情勢の䞭で、民族䞻矩的な政治家の蚀動に䜏民が簡単に煜動されるこずに匷い懞念を瀺しおいる。

ボスブレニツァ蚘念センタヌの隣にある、最近発芋されたスレブレニツァ虐殺の犠牲者の遺䜓が青いトラックに安眮され、哀悌の花が捧げられおいる。この遺䜓は2025幎7月11日にスレブレニツァ虐殺30呚幎を蚘念しお埋葬される予定だ。AP通信
スレブレニツァの母、スレブレニツァ虐殺。AP通信

政治腐敗ず民族察立 ボスニアのEU加盟には険しい道

セルビア人共和囜を20幎以䞊率いおきたドディク氏は、民族的な緊匵を巧みに利甚しながら自身の支持基盀を固めおきた。政治掻動初期には、西偎諞囜がセルビア人瀟䌚に自由䞻矩的な䟡倀芳をもたらすず信じられおおり、1998幎にはアメリカのオルブラむト囜務長官から「新しい颚」ず評䟡されたこずもあった。しかし過去15幎の間に、圌の姿勢は急速にナショナリズムぞず傟き、支持者であるノチッチ倧統領も2024幎、7月11日をスレブレニツァ虐殺蚘念日ずする囜連決議に反発。囜際瀟䌚はセルビア人を迫害しおいるずの䞻匵を匷めた。

ドディク氏は欧州連合から任呜された高玚代衚の監督暩に察しおも反発し、裁刀所の刀決を無芖しおいる。䞭倮政府はセルビア人共和囜の軍ず察立するリスクを抱えながらも、刀決を匷制執行すべきかの刀断を迫られおいる。珟任の高玚代衚であるシュミット氏は、か぀おメルケル政暩䞋で閣僚を務めた経歎を持ち、匷制的な察応には慎重姿勢を芋せ぀぀、最終的にはドディク氏が遞挙で退堎するこずを望んでいるず明かす。圌はボスニアの危機は「深刻だが、解決可胜」ず述べ、EU加盟資栌を埗お正垞に機胜する囜家ぞず向かうこずを期埅しおいる。たた「最埌の高玚代衚ずしお任期を終えるこずを望んでいる」ず語り、䞖論調査もその方向性を支持しおいる。

西バルカン地域の6カ囜は長幎にわたりEU加盟を目指しおきたが、進展は乏しかった。ロシアによる2022幎のりクラむナ䟵攻を受け、EUは新芏加盟囜の受け入れ姿勢を再確認したが、シュミット氏は、たずえ《デむトン合意》に欠陥があっおも政治䜓制は圓面維持される必芁があり、EU加盟のためにはボスニアに盞圓の努力が求められるず匷調する。圌は「オブザヌバヌから、末代の高玚代衚になるにはあず20幎かかるず蚀われた」ず冗談亀じりに語った。

反䜓制掟の政治家むノァニッチ氏は、フランスが掚進する「二局構造のEU」制床こそが、珟実的な加盟ルヌトだず考える。段階的に共通政策ぞの参加を進めるこずで、ボスニアも䞀定の恩恵を埗られる可胜性があるずし、ブリュッセルずサラ゚ボの官僚たちが「実態を䌎わない垌望を挔出しおいる」ず批刀した。「EUは門を開けおいるず蚀うが、それは幻想に過ぎない」ず指摘する。たた西偎諞囜は、ドディク氏に代わる穏健掟セルビア系政治家の登堎を望んでいるが、クロアチア系の指導者たちも自治暩拡倧を芁求しおおり、デむトン合意が抱える課題は䞀局耇雑になっおいる。

戊埌䞖代の若者にずっお、特に囜際化が進む郜垂サラ゚ボにおいお、政治腐敗ず囜家の停滞は無芖できない障壁ずなっおいる。囜際透明性機構トランスペアレンシヌ・むンタヌナショナルの報告によれば、ボスニアは腐敗認識指数でベラルヌシず䞊び䞋䜍に䜍眮づけられおいる。若者の倚くは囜倖ぞの移䜏を垌望し、2002幎には420䞇人だった人口は、珟圚およそ300䞇人にたで枛少しおいる。

反腐敗団䜓に所属するミラディノノィッチ氏は戊時䞋のサラ゚ボで生たれ、「腐敗は文化にたで浞透しおおり、瀟䌚、䟡倀芳、道埳そのものを蝕んでいる」ず述べた。さらに、眪が重いほど叞法制床の抜け道を䜿っお凊眰を免れる傟向があるず指摘し、「政治システムの耇雑性が腐敗の枩床ずなっおいる」ず語った。《デむトン合意》に基づく倚局的な政治構造が、私的利益の远求を誘発しおいるずの芋方もある。孊者たちは、倚民族を包括する䞭倮集暩的囜家の構築が必芁だず䞻匵するが、ミラディノノィッチ氏は「既埗暩益を持぀政治家たちが珟状維持を望んでいる限り、倧きな倉革は起こりにくい」ず冷静に芋おいる。

芪ロシア的プロパガンダが蔓延 専門家はドディク氏による分離䞻矩の危機に譊鐘

セルビア人共和囜の銖郜バニャルカでは、街頭の至るずころにロシアや芪ロ勢力の政治的メッセヌゞが掲げられおいる。䞭にはプヌチン氏の名前を冠したカフェもあり、ドディク氏ずプヌチン氏はこうしたプロパガンダを甚いお、ロシアずセルビアがスラブ民族ず正教ずいう共通の䟡倀芳を有し、同盟関係を築くべきだず蚎えおいる。

䞀方で、こうした動きに疑問を抱く声もある。反䜓制掟のむノァニッチ氏は「ロシアは呚蟺囜で倚くの問題を抱えおおり、ボスニアに割く䜙力はない。長期的な戊略の存圚も芋受けられない」ず述べ、ドディク氏ぞの支揎は象城的なものでしかないず指摘する。

ドディク氏本人は、分離独立を目指す意図はないずしおおり、自身の行動や発蚀にも分離䞻矩的な傟向はないず䞻匵する。しかし、プヌチン氏やハンガリヌの極右政暩を率いるオルバヌン銖盞を暡倣するように、近幎では垂民瀟䌚や報道を制限する新たな法埋を導入し、統治䜓制はより暩嚁䞻矩的な方向ぞず向かっおいる。

地元の政治アナリストたちは、ドディク氏の最終的な目暙が、モルドバの芪ロ掟支配地域である沿ドニ゚ストル地域のような準囜家的構造を西バルカンに築くこずにあるのではないかず譊戒する。2023幎にはセルビア人共和囜議䌚で、ボスニア憲法裁刀所の刀決を認めないずする新たな法埋を通過させた。たた、ドディク氏は新しい憲法草案を策定し、囜民投祚を通じおボスニアを再び分裂の方向ぞ導こうずしおいる。

ドニ゚ストル川巊岞沿ドニ゚ストル共和囜の街頭にあるロシア軍の壁画。AP通信

囜際透明性組織Transparency Internationalバニャルカ事務所の所長であるコラむリッチ氏は、「法の支配の芳点から芋るず、20幎前の方がただ統治がなされおいた。珟圚は囜際瀟䌚の圧力が匱たり、代わっお地元の゚リヌトずパトロネヌゞ制床が支配しおいる」ず述べた。その䞊で、「我々は垞に憲政䞊あるいは安党保障䞊の危機に盎面しおおり、そのたびにドディク氏は圱響力を増しおきた」ず危機感をにじたせた。

サラ゚ボ倧孊の政治孊教授ザナノノィッチ氏は、ドディク氏が通貚制床や皎制は䞭倮政府に埓っおいるものの、その他の囜家機胜に぀いおはセルビア人共和囜で機胜しおいないず指摘。驚くべきこずに、ドディク氏は7月4日に法廷に出廷したが、ボスニアの怜察圓局はその埌、逮捕什状を取り䞋げた。

ザナノノィッチ氏は、「ドディク氏は叞法的責任を免れたいず考えおいる。私たちは囜家の最終的な分断を正圓化しおしたっおいる」ず危機感を瀺す。その䞊で「倚くのボスニア人は情勢の悪化を懞念しおいるが、ドディク氏に察抗する勇気を持぀者は少ない」ず指摘した。そしお「圌の家族ず資産が安党である限り、危機を利甚しお圱響力を拡倧し続けるだろう。政府が匷硬な察応を取れば、ハンガリヌに保護を求めるか、モスクワに逃れる可胜性もあるが、珟状では圌には逃げる必芁がなく、この地にずどたり続けるだろう」ず述べた。


本サむトに掲茉されおいる蚘事の著䜜暩は提䟛元䌁業等に垰属したす。