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イスラエル軍がシリアの大統領官邸付近や国防省を空爆、3人が死亡、34人が負傷

イスラエル軍は7月16日、シリアの首都にある政府機関の建物などを空爆した。

各都市にある政府関連施設も空爆

シリア南部のスワイダでは、ドルーズ派とベドウィン族(遊牧民)との間で激しい戦闘が行われ、シリア政府も介入。シリア政府軍がスワイダへ向かい、ドルーズ派と交戦状態となった。

イスラエル軍は、国内にコミュニティがあるドルーズ派を守るためだとし、先日、スワイダへ向かう、シリア政府軍の戦車などに対して空爆を実施。さらにシリア政府軍が撤退しない場合、攻撃を強化すると警告していた。

そして7月16日、イスラエル軍はシリアの首都ダマスカスにあるシリア国防省と大統領官邸付近を空爆し、少なくとも3人が死亡、34人が負傷した。

またイスラエル軍は、シリア各都市にある政府関連施設も空爆。シリア南西部の都市、ダラア(ダルアー)やスワイダでも空爆を行ったという。

「国連憲章と国際人道法の明白な違反」

シリア外務省は、イスラエルによるダマスカスとスワイダへの攻撃を「最も強い言葉で」非難。声明で次のように述べた。

「今回の攻撃は、シリアにおける緊張と混乱を煽り、治安を脅かすイスラエルの組織的な政策の一環だ。イスラエルの侵略は、国連憲章と国際人道法の明白な違反である」

その上でシリア外務省は、国際社会と国連安全保障理事会に対し、イスラエルの度重なる侵略に対して「緊急行動」を取るよう求めた。

また国連のグテーレス事務総長も、イスラエルによるスワイダ、ダラア、ダマスカスへの空爆を非難。シリアの主権と領土保全に対するあらゆる侵害を即時停止し、1974年に結ばれた撤退協定の尊重を求めた。

この撤退協定は、イスラエルとシリア両国の軍隊を隔てる、国連監視の緩衝地帯を設置するものだったが、昨年12月にシリアのアサド政権が崩壊した後、イスラエル軍は国連監視区域に軍隊を派遣し、占領した。

イスラエル軍は7月16日、ガザ地区の一部兵士が「シリアとの北部国境に展開する準備を進めている」と認め、今後もシリアへの圧力を強め、シリア南部全域への攻撃を継続すると述べた。

ガザ地区では81人のパレスチナ人を殺害

一方、イスラエル軍はガザ地区でも攻撃を続けており、16日にも数多くのパレスチナ人が殺害された。

ガザ地区中部のブレイジ難民キャンプでは、イスラエル軍の砲撃により、パレスチナ人の子供1人が死亡、数人が負傷した。

同じくガザ地区中部のDeir el-Balah,北部にある「al-Shuhada学校」付近でも、イスラエル軍の空爆が行われ、3人のパレスチナ人が殺害されたという。

ガザ地区北部のジャバリアでも、イスラエル軍の爆撃で、パレスチナ人2人が死亡、数人が負傷。ガザ地区南部のアル・マワシ難民キャンプでも、避難民のテントがイスラエル軍の空爆を受け、パレスチナ人9人が死亡した。

また「ガザ人道財団」の配給所でも25人のパレスチナ人が殺害されており、医療関係者によると16日の夜明け以降、イスラエル軍によるガザ地区全域への攻撃で、少なくとも81人が死亡したという。

さらに国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、ガザ地区の診療所で検査を受けた5歳未満の子供10人に1人が、重度の栄養失調に陥っていると発表した。(了)

【日時】2025年07月17日 07:30
【提供】Switch News

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