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ワクチン第1陣へ輸送訓練 接種開始は15日以降 フィリピン
フィリピン政府は9日、新型コロナウイルス・ワクチンの第1陣到着時に備えた輸送訓練を実施した。

第1陣は世界保健機関(WHO)が主導する共同調達の枠組み「COVAX」で提供され、今月中旬までに到着、15日までには接種開始の準備が整う見通しという。

政府のワクチン調達責任者、ガルベス大統領補佐官が9日、訓練後の記者会見で明らかにしたところによると、第1陣は米製薬大手ファイザーが独ビオンテックと共同開発したワクチン約17万回分。

最優先されるフィリピン総合病院、フィリピン肺センター、ホセ・ロドリゲス記念病院、セブ市のビセンテ・ソット記念医療センター、ダバオ市のフィリピン南部医療センターなどコロナ患者専用病院の医療従事者の接種に充てられる予定。

9日の訓練では、マニラ空港への到着後、通関手続き、冷凍車への積み込み、首都圏モンテンルパ市の熱帯医学研究所(RITM)倉庫までの輸送が行われた。

訓練前には2時間かかる想定だったが、約50分程度で輸送を完了できた。

ガルベス補佐官は、訓練の結果について「可能な限り、さらに時間を短縮することができれば良い。ファイザー製ワクチンは、(超低温での保管が必要な)デリケートなワクチンなので、ミスが許される余地はない」と総括した。

9日付英字紙インクワイアラーなどによると、第1陣の到着見通しや準備態勢については、ロケ大統領報道官が8日のオンライン記者会見で明らかにした。

報道官は、ドゥテルテ大統領のワクチン接種について「大統領は以前、中国やロシアのワクチンを好むと表明していたが、高齢者であるため、優先的に接種を受けることになるだろう」と述べた。

また、保健省は8日、マニラ首都圏とセブ、ダバオ各都市圏の自治体は10日までにワクチン接種センターを設置しなければならないことを明らかにした。

同省のカボタヘ次官はオンライン会見で、同センターが各自治体の接種計画、啓発、ガイドラインの普及、不測の事態への対応などを担当。

保健省はセンターを通じて、ワクチン接種展開の全体状況を把握することになると説明した。

9日付スタンダード紙によると、政府は集団免疫を得るために70%の国民へのワクチン接種を目指している。

独立研究グループ「ОCTAリサーチ」の研究者ギド・ダビド氏は「マニラ首都圏については、年内に70%の住民の接種は可能だ。しかし、輸送、保管、配分、接種者の追跡などの地方の態勢を考えると、全国で7千万人の接種を達成するのは、1年間では恐らく不可能だろう」とみている。

(谷啓之)
【日時】2021年02月10日
【提供】まにら新聞

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