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欲望渦巻く新宿・歌舞伎町では、日々、多様な事件が起きている。新宿に拠点を構え、これまでに3000件以上の風俗トラブルを担当してきた「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏は、「店や女性キャストと客との間のトラブルの中でも、『本番』に関するごたごたは多い」と話す。
日本の法律では、性風俗店における本番行為は売春防止法違反や不同意性交等罪に問われる可能性がある。それでも起きるトラブルについて、歌舞伎町のお膝元にある紀伊國屋書店新宿本店の「新書部門(6月4週)」でランキング第1位を獲得した若林氏の著書『歌舞伎町弁護士』より、一部抜粋、再構成して紹介する。【全3回の第1回】
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弁護士は、相談にやって来た人の言葉に対してフラットに耳を傾けるところから始めなけ...
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