
国立公園・野生動物・植物保全局
2025年6月23日深夜、プラチュアップキリカン県のタル島で、ウミガメ科の一種であるタイマイが上陸し、産卵する様子が確認されました。
アーオサヤーム国立公園と海洋資源保護財団の職員がパトロール中に発見したもので、マイクロチップで管理されている個体「母シリサヤーム(แม่ศรีสยาม)」による産卵でした。今回の記録は、2025会計年度における9回目の産卵巣となります。
産卵が確認されたのは、タル島のムック湾で、時間は23時30分ごろでした。母ガメは海から22メートルを這い上がって産卵地点に到達し、産卵後は26メートルを移動して海へ戻りました。測定の結果、母ガメの胸幅は74センチ、甲羅の幅は91センチ、長さは79センチであることが確認されています。
産卵地点は国立公園の管理区域外でしたが、職員は速やかに現場へ向かい、卵の保護対策として自然災害や捕食者から守る囲いを設置しました。見守りは海洋資源保護財団を中心に、24時間体制で行われています。
タル島について
タル島は、プラチュアップキリカン県バンサパン地区の沖合に位置する、南北約2キロの小さな島です。バンノンサメットの海岸から約7キロの距離にあり、ココナッツ林、白砂のビーチ、透明度の高い海、静かな湾などが特徴です。ダイビングやカヤックなどのマリンアクティビティも行われています。
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今回の活動は、タイ王女シリワンナワリー殿下が支援する「タイ海中生物およびサンゴ礁保全財団」の方針にも沿ったもので、タイマイなどの希少な海洋生物の保護と記録が進められています。