タイ内閣は2025年5月13日、小規模ブルワリー（いわゆるBrew Pub）が製造したビールをケグ（樽）に詰めて、全国で販売できるようにする新たな規制緩和を承認しました。各報道が伝えています。
パオプーム・ロジャナサクン財務副大臣は、「今回の措置は、地域のクラフトビール生産者にとって大きなチャンスになる」と述べ、同案は財務省の物品税局が提出したものであることを明かしました。
従来、こうしたブルワリーは販売を製造所内や県内に限られていましたが、今後はケグに詰めたビールの外部販売が全国規模で可能になります。これは、地元産品の活用や地域経済の活性化、そしてタイ独自の“ソフトパワー”強化を目指す政府方針の一環とされています。
さらに、工場の立地条件も緩和され、公的水源から100メートル未満の場所でも、環境に配慮した排水処理システムがあれば中小規模の酒類製造工場を設置できるようになります。これまで中規模工場を設立するには、小規模工場を1年以上運営している必要がありましたが、その要件も撤廃される見込みです。
今後、これらの内容は省令として正式に公布された後に施行される予定です。
