
タイ法務省特別捜査局(DSI)は2025年6月24日、2007年にスコータイ県で発生した日本人女性殺害事件に関連し、新たな重要参考人としてフランス人男性を特定し、広く情報提供を呼びかけました。提供情報が容疑者逮捕につながった場合には200万バーツ(約840万円)の報奨金が支払われます。
事件は2007年11月25日、世界遺産に登録されているスコータイ歴史公園内のワット・サパンヒン遺跡付近で発生。被害者は大阪市の劇団員で、当時27歳の川下智子(かわした・ともこ)さん。現場にはDNAが残されており、現在も捜査が続けられていますが、犯人の特定には至っていません。
DSIの発表によれば、事件当日の早朝(午前7時〜8時頃)、現場近くのスコータイ市内のバイクレンタル店「Coffee Club」でバイクを借りたヨーロッパ系のフランス人男性が、犯人または事件現場を目撃していた可能性があるとのことです。
男性の特徴(2007年当時)
年齢:35〜40歳(現在は53〜58歳と推定)
身長:約170〜180cm、痩せ型、白い肌
顔立ち:卵型、頬骨が目立ち、鼻筋が通っている
髪型:短髪スキンヘッド(黒または濃い茶)
目:濃い茶色または黒
髭:黒、長さ1cm以内
英語を話すが、フランス語なまりがある
服装:黒いTシャツ、黒のナイロン製ハーフパンツ
入れ墨なし・ピアスなし
この男性は青と黒のホンダClickをレンタルして旧市街を観光していたとされ、パスポートを担保に使用したものの、店舗側はコピーを残していなかったとのこと。
また、金髪で肩から背中までの長さの巻き髪をしたヨーロッパ系女性と共に行動していた可能性があり、当時、白いキャミソールに黄色のタイダイ風ロングスカートを着用していたとされています。
男性が滞在していたとみられるゲストハウスは「Old City Guesthouse」または「Witoon Guesthouse」。事件の翌日か翌々日(11月25日または26日)にチェンマイ行きの長距離バスでスコータイを離れたとみられています。
情報提供先
事件解決に資する情報を提供できる方は、下記まで連絡を呼びかけています。
担当者:スワピット・マノーパット(DSI 捜査・監視・情報センター所長/国家安全保障案件担当副局長)
電話:02-831-9888(内線50413)
メール:chalermphon_ma@dsi.go.th または pind.wg.dsi@gmail.com
※タイでは殺人事件の時効が20年と定められており、時効成立まで残り約2年。遺族は事件の解決および時効撤廃を強く求めています。