グアテマラのフエゴ山が5日(現地時間)、再び爆発した。
同国国家防災機関(CONRED)によると、死者の数は70人に増えた。
専門家は今回の噴火について「過去100年間で最大の被害をまねいた」として、引き続き警戒を呼びかけている。
フエゴ山では、今月3日に続いて5日にも噴火した。
CONREDの最新発表によると、これまでに70人の死亡が確認され、46人が負傷、3271人が避難生活を送っており、現在も行方不明者の捜索が続いている。
中米メキシコ沖の太平洋では現在、熱帯低気圧が発達を続けており、米海洋大気庁(NOAA)は5日、48時間以内にサイクロンになる可能性があるという予測を発表した。
仮にサイクロンが被災地に大雨をもたらすと、フエゴ山の噴火で降った大量の火山灰や火山岩などの火山堆積物に雨が混じり、ラハールと呼ばれる火山泥流が発生して、二次被害をもたらすおそれがあるとして、CONREDが警戒感をつのらせている。
中米で最も活動が活発なフエゴ山は、スペイン語で「炎の山」を意味し、2002年以降は毎年のように小〜中規模噴火を繰り返しているが、今回のような大規模爆発が起きたのは、1902年に死者数千人を出して以来だ。
米コンコード大学の火山学者ジャニーン・クリッブナー博士は「ハワイ・キラウエア山の溶岩流と、フエゴ山の火砕流の危険性は比べ物になりません。犠牲者の多くは、1000℃を超す火山灰が時速80キロの速さで斜面を滑り落ちる火砕流の熱で窒息死した可能性があります」と指摘している。
【日時】2018年06月06日(水) 11:29
【提供】ハザードラボ