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コロナ禍で30倍に 国へのワクチン被害救済申請 審査追いつかず
11/25(土) 9:00配信 朝日新聞デジタル
国内でこれまで4億回以上接種された新型コロナワクチン。コロナを含む様々なワクチンを接種した後の健康被害を「救済」する国の制度への申請件数が、コロナ前の30倍近くになっている。
申請までのハードルが高く、審査結果が出るまでの時間もかかることが制度の問題点として指摘されている。
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ワクチン接種による健康被害の救済制度(予防接種後健康被害救済制度)は1976年にできた。
厚生労働省によると、厚労省に書類が届いてから、都道府県に審査結果が届くまで4カ月〜1年ほどかかるという。認定率は例年8割ほどだ。
多くの人がコロナワクチンを接種したことに伴い、コロナ後、審査件数は膨大な数になった。厚労省によると、コロナ前の2014〜18年度は全国で年100件前後だったが、コロナ後は、コロナワクチンだけでも年平均で2800件ほどで、約30倍近くになった。
「迅速」なはずの審査の遅れも指摘されている。11月13日時点で、厚労省で受理された申請のうち未審査のものの割合は約4割の状態が続いている。
厚労省によると、審査のペースが追いつかず、今年に入ってからは審査する部会を三つに増やして体制を強化したという。
コロナワクチンについて開かれた審査はこれまでに計61回。「認定」は5051件で「否認」は785件。
認定率は約87%だ。最も多い否認理由は「通常の医学的見地によれば否定する論拠がある」だった。