防衛省は10日、2023年度補正予算案に防衛力や災害対処能力の強化に向け総額8130億円を計上したと発表した。鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転を伴う自衛隊基地整備には歳出ベースで2684億円を充て、係留施設や滑走路などの整備を加速させる。 【写真】馬毛島の場所を地図で確認 馬毛島整備は米軍再編関連(3169億円)の大半を占めた。契約ベースでは839億円で、環境調査や詳細検討なども含む12年度からの予算を積み上げると計8519億円に達した。24年度予算では一層の上積みも予想され、1兆円が間近に迫っている。 同省によると、工事の進ちょくに応じ年度内の支出分が増えたほか、人件費や資材単価の高騰で当初予算の見込みより上振れた。基地の早期整備に向け、資機材の輸送力を強化するため船を追加投入する経費にも充てる。 防衛省が8月に発表した24年度予算概算要求では、馬毛島内で最新鋭ステルス戦闘機F35Bの訓練施設整備を進めるため約64億円を計上した。 南日本新聞 | 鹿児島