「早く、僕がチームを助けられるようにしていきたい」
「数字的に残っていないし、いろんな面で足を引っ張っているし、チームのみんなに助けてもらいながらやっている状況。早く、今度は僕がチームを助けられるようにしていきたい」
こう話すのは、選手会長2年目の田中広輔選手。思うような成績が残せていない現在の心境を語った。
広島ホームテレビ『ひろしま深掘りライブ フロントドア』では、カープ上位浮上に向けて欠かせない存在の選手会長・田中選手をフカボリ。
思うように自身の成績が上がらない中ではあるが、「チームの現状」や「リーダーとしての決意」を聞いた。
選手会長がチームの現状を分析
田中にとって昨年(2020年)は、右ヒザの手術から復活を期すシーズンだった。112試合に出場し、.351という高い出塁率、堅実な守備でチームを牽引し、復活を印象付けた。選手会長として2年目、2021年シーズン序盤のチーム状態については、「接戦をものにしている試合が多い。キャンプの時からみんな必死になって練習した結果が、今こうやって開幕を迎えてからの実戦で生きているんじゃないか」と分析する。
また、チームの去年との違いとして、4年ぶりにカープに戻った河田雄祐ヘッドコーチの存在にも言及。
「良い悪いをはっきり言える方。ピリッとした空気の中で練習を多くできた」と河田ヘッドコーチによる引き締め効果を明かしてくれた。
田中は、その河田ヘッドコーチが掲げる、『チームバッティング』や『積極的な走塁』といった“機動力野球”を体現する一人として、大きな期待を寄せられている。
[覆面太郎]
相棒・菊池涼と「2人でもう1回なんとか、という気持ち」
田中が、去年オフに獲得したFA権を行使せず残留を決意したのは、もう一度カープでリーグ優勝・日本一という頂点を目指したいという思いがあればこそ。
そのリーグ制覇・日本一へ、河田雄祐ヘッドコーチが、開幕前キーマンに指名したのは『タナキク』の同学年コンビ。この2人の復活が攻守ともにカープの浮沈の鍵を握っている。
田中は相方・菊池涼介について、「良い時も悪い時もずっと一緒だったので良き戦友というか、いろんな事を2人で経験してきたので、2人でもう1回なんとか、という気持ちはある」と2人でチームをけん引していく思いを語ってくれた。
しかし、菊池が開幕から16試合連続安打と好成績を残す一方、今シーズン田中は、ここまで打率1割台と苦戦している。
「しっかり打ちに行くことを心がけて、いろいろなことを考えてしまうので、なるべくシンプルに打席に入りたい。全ての数字においてキャリアハイを目指したいし、1試合でも多くチームの勝利に貢献できるような仕事をしたいと思う」と意気込む田中。
2年連続Bクラスに沈むカープが再び輝きを取り戻すためには、選手会長・田中の活躍は不可欠だ。
[覆面太郎]
2試合続けてベンチ外だった広島森浦大輔投手(22)が先発投手の練習に参加した。
16日中日戦の5回に福留の打球を左腕に受け、内出血を起こした。翌17日はノースロー調整で、18日にキャッチボールを再開。この日は力を入れた投球も行い「大丈夫です。今日投げて確認した」と、開幕から好救援を続ける新人左腕は3試合ぶりにブルペン復帰する。
[覆面太郎]
広島森下暢仁投手(23)が20日、ヤクルトとの3連戦初戦(マツダスタジアム)に先発する。
5回5失点で今季初黒星を喫した14日阪神戦から、今季初めて中5日の登板間隔で臨む。調整期間ではフォームの微修正に取り組んだ。負傷離脱したエース大瀬良からもエールをもらい、6連戦初戦でチームを勢いづける投球を誓う。
今季初の中5日での先発に向け、森下はいつも通りのさわやかな笑顔で最終調整を行った。14日の阪神戦はプロ初スライド登板で5回5失点で今季初黒星を喫した。プロ入りから4連勝中のヤクルト相手に、ふがいない投球に終わった前回のリベンジを誓う。
「打線が結構つながっているので、アウトを取れるところでしっかり取りたい」
前回は珍しく制球が定まらず、失点を重ねた。球が浮き、逆球もみられた。力をより球に伝えようとする反動か、体の開きが早くなる課題もみられた。5日間の調整期間でチェックと修正を繰り返してきた。横山投手コーチは「ゲームに入ったら、そこは気にしてほしくない。彼ならもっと小さい力でいいボールを生み出せる。長い目で見ると早いうちに修正できた方がいい」と高い修正能力に期待する。
前回登板の2日後には大瀬良が離脱となった。直接エールをもらったという右腕は「すぐに帰ってきてくれると思うので、自分はできることしか(できない)」と目の前の登板に集中する。横山投手コーチも過度な重圧を与えようとはしない。「彼1人に何か大きなものを背負わせるつもりはないです。だけど一応カード頭を任せている投手というので、そこの役割、求められているものは理解してくれていると思う」。勝てば10日ぶりの連勝となる一戦。これまで通り、任された役割をまっとうすることが、チームの力となる。
[覆面太郎]
広島は21日ヤクルト戦以降の先発も、登板間隔を詰めることになった。21日は床田、22日は遠藤、23日巨人3連戦初戦の九里まで中5日での先発を予定する。横山投手コーチは「幸い(球数が)少なめでこれたというところもありますし」と説明した。
▽広島床田(21日ヤクルト戦先発に向けて) ゼロで行くことができればイニングを投げさせてもらえる。何とかゼロに抑えてテンポ良く投げられれば。最低でも最少失点で抑えられるようにしたいと思います。
▽広島遠藤(22日ヤクルト戦に先発、16日中日戦は4回途中3失点) (前回は)開幕1軍に残れなかった悔しさをぶつけてやろうと思っていましたけど、ああいう形になった。感覚は良くなってきているので、あとは気持ちだと思って投げるしかないと思います。
[覆面太郎]
広島小園海斗内野手(20)が、今季初めて1軍に合流した。マツダスタジアムで行われた試合前のフリー打撃や守備、走塁練習に参加したが、この日の出場選手登録は見送られた。
練習前の野手の円陣では、あいさつ代わりに体をくねらせる謎の動きの1発ギャグを披露し、笑いを呼んで場を和ませた。フリー打撃や守備、走塁練習では、軽快な動きをみせていたが、昇格は見送りとなった。佐々岡監督は「チーム事情がいろいろあった中で、一応明日は下でやってもらう」と説明。21日から再び2軍に合流することになった。
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広島長野久義外野手(36)が今季2度目のマルチ安打をマークした。4月7日ヤクルト戦以来の5番起用に応えた。2回の第1打席で右前打を放つと、4回1死一、三塁ではヤクルト田口の浮いた変化球を中堅前にはじき返した。先制打も、その後2打席は凡退。「森下がいい投球をしていたのに、勝ちを付けてあげられなかった。申し訳ないです。また明日みんなで頑張ります」。好投の森下を援護できず、試合後は反省の弁を並べた。
[覆面太郎]
広島が逆転負けで4位に転落。佐々岡真司監督(53)の主な一問一答は以下の通り。
--森下が7回2失点で今季2敗目
「前回やられたなかでね、きょうきたと思うんだけど、調子自体は悪くなかった。粘り強かった。7回2失点はピッチャーとしてはゲームを作ってくれたところではあると思う。七回の先頭打者(松本友への四球は)森下らしくないという感じは受けた」
--打線はヤクルト・田口対策で右打者を並べた
「右を並べたが、とらえきれていない。あと一本だった。やっぱり打線が機能しないと、どんどんしんどくなっていくというはある」
--正遊撃手の田中広がベンチスタート
「これは(田口が)左(投手)ということもある。現状、(田中)広輔の調子もよくない。ピッチャーが左ということで三好を使ってみた」
--試合前練習では小園に1軍合流が、明日以降の出場選手登録の予定は
「チーム事情がいろいろあったなかで、あしたは下(2軍)でやってもらう」
[覆面太郎]