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被害に遭った落合金町連合の保科一家はボコボコにされた四人のうち一人が脳挫傷で生死の境をさまよったが、とりあえず一命はとりとめた。死ななかったことで手打ちを受け入れたと伝えられる。
加害側の住吉会幸平一家と半グレ集団(関東連合、怒羅権)が被害に遭った山口組側に差し出した補償額(見舞金)がいくらかは諸説あったが、一説に幸平一家が二〇〇〇万円、暴行に加わった半グレ集団が五〇〇万円、計二五〇〇万円とされる。
警視庁の捜査関係者は当時、心外そうに感想を洩らしていた。
「キャバクラに乱入して落合金町連合をボコボコにした二〇人のうち一三人までは特定していた。捜査本部を立ち上げ、これから摘発にかかろうというとき、手打ちされたので拍子抜けした。
おまけに二五〇〇万円がほんとの話なら、幸平一家と半グレ集団連合軍のやりどく、落合金町連合のやられ損だ。最低五〇〇〇万円は固いと予想していたから、なんで急いで手打ちなんだと思った」
警視庁としては事件で暮れも正月もないと手ぐすね引いていたところ、あっさり和解となって、ガックリ来た。というのは、事件を半グレ集団実態解明のチャンスと踏んでいたからだ。