💉 新型コロナ・感染症全国

2021年4月26日 18時49分
ニューデリーの病院前で新型コロナウイルス感染症で入院した親族との面会許可を待つ人々＝１８日（共同）
ニューデリーの病院前で新型コロナウイルス感染症で入院した親族との面会許可を待つ人々＝１８日（共同）

　感染が急増するインドで広がり知られるようになった新型コロナウイルスの変異株が検疫と国内で計21件確認された。「二重変異株」とも呼ばれ、免疫が働きにくくなったり、感染力が強まったりする可能性があるが、ワクチンの効果への影響ははっきり分かっていない。
　日本を含め約２０カ国で報告がある。従来のウイルスに比べ、人に感染する際に重要な働きをする突起状のタンパク質に二つの主要な変異がある。国内で見つかっている英国株などとは変異の仕方が違う。南アフリカ株とブラジル株も別の二つの変異はあるが「二重変異株」とは呼ばれておらず、この言葉を使うべきではないとの専門家の意見もある。
　熊本大の研究チームの細胞を使った実験では今回の変異の一つについて、日本人の多くが持つ免疫が弱まる恐れがあったほか、感染力が増した可能性が示された。
　日本は今のところ、リスクが高い監視対象にはしていない。ワクチンについては、「全く効かなくなることはなさそうだ」と中山哲夫・北里大特任教授（臨床ウイルス学）はみる。ただ「既に広がっていると考えた方が良い」とし、さらに拡大しないようマスクなど基本的な感染対策の徹底を呼び掛けている。（共同）