>>27
一緒にエロ〜く盛り上がりましょう
最後はこの7月の出来事である。
「今夜、エロ飲み会やります。会費は6千円。都内のお洒落なバーで一緒にエロ〜く盛り上がりましょう」
当然、飲めや脱げやでドンチャン騒ぎ、フェラ大会が始まったりするようなイベントを想像したのだが…。
夜、指示に従って駅から電話をかけると、会場の場所を伝えられた。飲食店ではなく、単なるマンションの一室だ。
部屋から出てきたのは、ごつい熟女…かと思ったが、よく見ると、カツラと化粧で女装したオカマだった。
「どうぞ入って」
「はぁ・・・」
オカマのいる理由がよくわからないが、とりあえず中へ。
通されたリビングルームは、バーカウンター付きのお洒落な部屋だった。サラリーマン風の男性陣が飲んでおり、女の姿はない。何だかおかしな雰囲気だ。
オカマが近寄ってきた。
「システムは2時間飲み放題なんで。何飲みます?」
「…じゃあビールで。というか今日ってエロ飲み会なんですよね」
「そうそう。普段はできないような下品な願望でも何でもしゃべって大丈夫なんで」
え、エロトークし放題って意味だったの?
「… 女性はいないんですか?」
「あ、女のコは、まあそのうち来ると思うんで。とりあえず、あちらで他のみなさんとエロいお話を楽しんでもらって」
ソファのほうを見ると、サラリーマン軍団が微妙な表情で会釈してきた。騙されて入ったぼったくりスナックで、後からやってきた客を見つめるような雰囲気だ。
予想通り、その後2時間、女は一人も来ず、やるせない男飲みに終始した。途中、オカマに「お料理でーす」と出されたもやし炒めが虚しかったの何の。