>>160
日野氏の理論に少し私の考えも加えたものになりますが。
武道の前にまず武術が発生します。武術とは今で言う軍隊格闘術で、敵を合理的に殺傷するものです。ですので相手に対して「勝ちたい、殺したい、傷付けたい」といった意思を持ちます。ですので自ら敵に仕掛けて行くこともあります。
武道は武術を応用し、自分や家族、友人を暴力から護るものです。そして”敵”と言う概念はありません。なるべく相手を傷付けたくないからです。遵って武術のように暴力的な感情もありません。自ら仕掛けることもありません。相手が何もしてこなければ、自分も何もしなくていいからです。
自分に争う気が無いにも関わらず相手が仕掛けて来た場合はそれを受け入れ、往なし、必要があれば制圧しますが、過度なダメージを与えてはいけません。自分や大切な人を護ることが目的だからです。相手が罪を犯してしまうのを防ぐのも目的のひとつと言えます。
危険を回避したり、危なそうな場所に近付かないのも重要です。
ですので武道のことをセルフディフェンスと思って頂いても決して間違いではありません。
余談になりますが、格闘技とは武術や武道の一部を切り取り、ルールを設定して競技化したものです。柔道、剣道、弓道、薙刀等は既に競技化していると私は思います。