>>9続き。
1866年の普墺戦争以来、非武装中立政策を続け、在外公館はスイスに大使館、欧州議会のありますストラスブールと国連本部のあるニューヨークに常駐代表部を設置しています。
1919年の合意に基づきスイスに外交の多くにつき利益代表を依嘱しているのです。1975年にOSCE(欧州安保協力機構)に加入して以来、外交活動を活発化し、そのスイスに先んじて90年には国連加盟国
となりました。翌年、EFTA(欧州自由貿易連合)に、95年にはWTO(世界貿易機関)への加盟も果たしています。
ところが、この国は、国連加盟国のうちチェコとスロバキア を承認していないのです。
リヒテンシュタインは第2次世界大戦までチェコスロバキア内に領地を持っていました。
しかし、戦後チェコスロバキアが自国内のドイツ系とハンガリー系住民の国籍を剥奪し、財産を没収するという措置(ベネシュ布告)を行ったことを違法とし、この問題が解決していないからです。同様に、リヒテンシュタインへの対抗措置として、1993年1月“協議離婚(ビロ−ド離婚)”した、チェコとスロバキアの両国はともにリヒテンシュタインと国交がありません。