南太平洋のアオーバ島では、噴火活動の激化で農作物は全滅し、住民の健康被害のリスクが高まってきたとして、バヌアツ政府が一部の住民を避難させる検討を始めた。
アオーバ島では昨年10月にも約1万3000人の全島民が離島し、最近帰還したばかり。
アオーバ島中央の火口湖では、今月に入ってから再び噴火活動が激化し、昨年秋の噴火を上回る量の火山灰が連日飛散するようになった。
また、火山ガスに含まれる二酸化硫黄が酸性雨となって降り注いだ影響で、土壌汚染が深刻化し、島の主要産業である農作物は全滅し、火山灰が積もった草木を食べた家畜や野生生物が相次いで倒れるようになった。
民家の屋根は、灰の重さで倒壊し、島南部と西部に住む9000人の生活と健康が脅かされている。
バヌアツ国家災害管理局は今月18日、警戒レベルを3に引き上げ、火口湖から約3キロ範囲へを立ち入り禁止区域とした。
現地の自治体は今月26日、同国政府に対して緊急事態を宣言するとともに、全島民の7割にあたる約9000人の緊急避難を行うよう要請したという。
【日時】2018年03月28日(水) 10:27
【提供】ハザードラボ