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終息のシナリオは?弱毒化してる? 識者に聞くコロナの最新情報
9/29(火) 10:57配信
西日本新聞
ウイルス学が専門の柳雄介九州大教授に聞く
新型コロナウイルスを二段構えで攻撃する免疫(イメージ図)
高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすいとされる新型コロナウイルス。血栓(血の塊)形成や免疫機能の暴走など、そのメカニズムが最近の研究で明らかになってきた。再流行が懸念される冬を前に、ウイルス学が専門の柳雄介九州大教授に、注意点を含めた最新情報を聞いた。
【7つの特徴】重症化リスクの高い人
▼血栓と免疫暴走
国内外で比較的若い人が脳梗塞を起こしたり、軽症者が急激に悪化したりするケースが報告されている。こうした事例から、重症化には血栓と、ウイルスを攻撃する免疫機能の暴走が関わっていると、早くから指摘されていた。ドイツのグループは5月、新型コロナによる死亡者を解剖したところ、58%で深部静脈血栓が見られたと発表。厚生労働省は診療の手引を改訂し、血栓の検査などを盛り込んだ。
重症化の過程も分かってきた。柳教授は体内で起きている現象を3段階に分けて解説する。
(1)感染者の飛沫(ひまつ)を吸い込み、鼻や喉などの粘膜で数日かけてウイルスが増殖。発症前でも近い距離で話したりすると周囲にうつす。
(2)ウイルスが肺に広がり免疫反応が起こる。まず、もともと備わっている「自然免疫」が働く。数日後から「獲得免疫」が働き、B細胞が抗体を作ったり、T細胞が感染した細胞をウイルスごと殺したりする。感染者の約8割は免疫反応のおかげで無症状や軽症で済む。