長野県と群馬県にまたがる浅間山では1日、火山性微動が10回発生し、二酸化硫黄を含む火山ガスの放出量が倍増したと気象庁が発表した。
浅間山では小規模噴火があった2015年以降、山頂火口直下を震源とする火山性地震の活動が続いている。
気象庁が先月29日に行った現地調査では、火山ガスの放出量が1日あたり800トンと、2週間前に比べて倍増した。
また27日から1日午後3時までの5日間に発生した火山性地震の回数は合計160回と、それほど多くはなかったものの、地下のマグマと水蒸気の動きを示す火山性微動は10回を観測。
山頂火口からは一時的に上空400メートル程度まで噴煙が上昇。
高感度カメラを使った夜間の観測では、火口上空の雲や噴煙が火口内の溶岩の光を反射して赤く見える火映現象が観測されている。
南斜面にある傾斜計では、わずかな地殻の変動が観測されており、火山活動はやや活発な状態が続いている。
気象庁は噴火警戒レベル「2」を発令し、火口から約2キロ範囲では、噴石に警戒するとともに、風下側では火山灰に注意するよう呼びかけている。
【日時】2017年12月01日(金) 17:56
【提供】ハザードラボ