と内情を明かす。
23年に暴力団排除条例が全国一斉施行されて以降、組織防衛に走る暴力団からの情報収集が困難になった影響もあり、銃器捜査は困難を極めているとされる。特に暴力団関係者からの銃器の押収量は年々減少の一途をたどり、警察庁の統計によると、26年に104丁だった押収量は、28年には54丁に半減した。
そうした中、暴力団同士による拳銃売買を摘発したのは快挙といえる。
捜査幹部は「暴力団は組員同士の結束が固く、取り調べでもなかなか口を割らない。全国的に見ても前例のないことだ」と捜査の意義を語った。
■覚醒剤事件が発端
この摘発に至るまでに捜査はドラマチックな経過をたどっていた。端緒は、拳銃を受け取った神尾被告に対する捜査だった。
29年7月、組対5課の捜査員が、関東随一の温泉街である群馬県草津町のリゾートマンションの一室に踏み込んだ。
組対5課は、神尾被告が妻(29)と一緒にその部屋に滞在していることを内偵捜査によってつかんでいた。家宅捜索の結果、マンション駐車場に止められたスクータータイプの中型バイクの座席の下に、末端価格約4200万円相当に上る覚醒剤と大麻が隠されているのを発見。さらにマンションの一室からは、覚醒剤を摂取する際に使うとみられる注射器が200本以上見つかったほか、小売りできるようにポリ袋に小分けしている形跡があった。
23年に暴力団排除条例が全国一斉施行されて以降、組織防衛に走る暴力団からの情報収集が困難になった影響もあり、銃器捜査は困難を極めているとされる。特に暴力団関係者からの銃器の押収量は年々減少の一途をたどり、警察庁の統計によると、26年に104丁だった押収量は、28年には54丁に半減した。
そうした中、暴力団同士による拳銃売買を摘発したのは快挙といえる。
捜査幹部は「暴力団は組員同士の結束が固く、取り調べでもなかなか口を割らない。全国的に見ても前例のないことだ」と捜査の意義を語った。
■覚醒剤事件が発端
この摘発に至るまでに捜査はドラマチックな経過をたどっていた。端緒は、拳銃を受け取った神尾被告に対する捜査だった。
29年7月、組対5課の捜査員が、関東随一の温泉街である群馬県草津町のリゾートマンションの一室に踏み込んだ。
組対5課は、神尾被告が妻(29)と一緒にその部屋に滞在していることを内偵捜査によってつかんでいた。家宅捜索の結果、マンション駐車場に止められたスクータータイプの中型バイクの座席の下に、末端価格約4200万円相当に上る覚醒剤と大麻が隠されているのを発見。さらにマンションの一室からは、覚醒剤を摂取する際に使うとみられる注射器が200本以上見つかったほか、小売りできるようにポリ袋に小分けしている形跡があった。