>>141
ところが、日本と同じく隔絶した環境下で500年以上同じトップで存続した国ってのは存在しないんだ。
本当に、歴史上、世界中のどこを探しても、一つたりともない。
必ずどこかの国の庇護下にあったり、属国だったりしている。
そもそも天皇ってものを多くの人間が誤解してる節がある。
日本の支配者とか、日本神道っていう宗教の教祖なんてのはほんの一面だ。
日本民族を統合する象徴ってのは、実は比喩でも何でもない。
実権のない時代、小屋で暮らしていたなんて話もあるんだが、その権威だけは十分以上の働きをしていた。
各幕府の仕事ってものの一番重要なものが、領主同士の喧嘩の仲裁役だったからだ。
中東問題みたいな泥沼の宗教対立ってのが、日本だと一度も発生してないのさ。
宗教戦争は仏教と日本神道の間で起こった一度だけ。
お互いに長く憎み合ったり、テロの連鎖で収拾がつかなくなったりってことは一度もない。
なぜかっていうと、戦争が発生する都度に、天皇やその権威を与えられた幕府が仲裁に入っていたからだ。
ヨーロッパで言えば、ローマ法王みたいなもんさ。
つまり、ヨーロッパでローマ法王庁が存続してる理由をそのまんま当てはめることができる。
ヨーロッパだと免罪符や魔女狩りの承認なんてアホなことをやらかしても、ローマ法王庁は存続してるが、だったらその辺のアホなことが基本的に発生してなかった天皇制が潰れる理由もないってわけだ。
島国だからってことも否定はせんがね。
天皇の人間がどうあれ、権威だけは日本民族が憎しみ合うことがないように、大いに利用されてきたってわけだ。
勉強の取っ掛かりにはなったかな?