前回は
>>631
「いっ……いいいきなり何をなさるんですか!」
耳まで真っ赤にしながらも翡翠は物凄い形相で七夜を睨みつけたが、当の七夜は委細意に介さず、
「いきなりじゃないさ。何度も呼んだのに無視するようないけない子にはあれくらいしないと駄目かな、と思ってね」
とさらりと言う始末。
「それは申し訳ありませんが、いくらなんでもやり過ぎです! あんまりです! あんな……あんなはしたない声を……」
始めこそ捲し立てていた翡翠だったが、最後の方は段々と声が小さくなり、ほとんど聞こえなかった。
七夜の嗜虐心に火が付いた。
「ああ、あの『ひゃあんっ!?』のことか? まさか翡翠からあんな可愛い悲鳴が聞けるとは思わなかったよ。ここまで連れてきた甲斐があった」
からかうように七夜は追い討ちをかける。
翡翠の顔が、さらに赤くなった。
「繰り返さないでください!」
翡翠はもうどうしていいのか分からなくなっていた。
耳に息を吹き