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NO.570872

【風雲昇り龍】天龍源一郎【Revolution】
#6502010/03/04 23:06
馬場はそう言う奴さ

[和風マクダニエル]

#6512010/03/04 23:09
これは馬場の誤解であった。
天龍は馬場に会いに行った時、家を買うために借りていたお金を持って行っていた。
「金を借りたまんまで、こんな話はできないな」
と必死にかき集めたお金だった。
この時点で、天龍はまだメガネスーパー側とは一切、接触していない。しかも馬場が選手を集めたときに天龍の辞表も公開し、天龍の動きに同調しないよう釘をさしていた話が耳に入った。
すでに天龍の動きに同調の気配をみせていたレスラーから馬場の真意が伝えられたからである。
「馬場さん、約束が違うじゃないですか!辞表を公開されたり、金を貰っているとか言われたら、もう辞めるしかない」
天龍は腹を決めた。
しかし、それからも、辞表を預かった馬場は辞意を翻意するよう天龍の説得に当たっている。
「全日本の全権を任せる」
「社長にするから…」
という話まで飛び出した。だが、「それではジャンボの立場がないじゃないですか、ジャンボはどうなるんですか」と天龍は断っている。
この時、馬場にひとつだけ読み違いがあった。馬場は「天龍はメガネスーパーの田中社長と会い、すべてのお膳立てを終え、金も貰い、その金を会社(全日本)の借金返済に充てた」と見ていたのだ。
だが、これはまったくの見当違いで両者の話し合いに決定的なピリオドを打つ原因となった。
現に天龍が田中社長を小田原市に訪ねたのは、さらに数日後のことだった。

[匿名さん]

#6522010/03/04 23:34
↑長い

[匿名さん]

#6532010/03/05 00:01
>>651
当時は天龍が全日本プロレスで見れなくなることはとてもショックでした。

後だしジャンケンではありませんが、自分は当時の天龍&SWSバッシングには違和感がありましたね。
今、プロレスがこれだけ凋落したのを見るにつけ、あれが分岐点だったように思います。
自分はほかのスポーツも見るので、大手資本が入ってくることが何がいったいそんなに悪いんだろう?といった感じでした。
あれは大きなチャンスだったし、それを活かせなかったのは業界全体の大チョンボではないでしょうか。

田中社長はちゃんと責任を持って、WARの面倒も見たので新日本での天龍の胸がすくような活躍も見れたわけだし、もっと評価されてもいいと思いますけどね。

[匿名さん]

#6542010/03/05 07:36
>>653田中社長は一年間だけの約束ですよ。後は知りません的な。藤原組との提携を呑んでいたなら変わっていたでしょうが。

[匿名さん]

#6552010/03/05 12:15
北尾でしょ
北尾を扱いきれなかったから…

[匿名さん]

#6562010/03/07 00:38
>>651続き
「正直に言って、あの数日間、この先、俺はどうなってしまうのかと、それは不安だったな。全日本を辞めたからといって、田中社長が引き受けてくれるという保証はどこにもなかった。酒をいくら飲んでも酔うことはなかった」
と告白している。
天龍は腹を決めて田中社長と会った。
田中社長はギャラ、将来的な保証等を色々熱っぽく語った。だが、天龍は細かいことはどうでも良かった。
「新しい団体を作るのに天龍源一郎がどうしても必要だ!」
という気持ちだけで十分だった。

[匿名さん]

#6572010/03/07 00:47
「最後のチャンスだと思ったよ。俺だって40歳になって全日本プロレスを飛び出すより、元のままのほうが楽だよ。でもプロレス界に本当の革命を起こすためには、どうしても外へ出る必要があったんだ。金なんかじゃない。レスラーは思うような試合をやりたいんだ」
4月26日、キャピトル東急ホテルでの話し合いを最後に天龍は13年間、全身全霊を賭けて一生懸命尽くしてきた全日本プロレスを正式に離れた。感傷に浸る暇もなく、5月10日、新団体SWSの設立発表の会見が行われた。
この席で田中社長の口から出た言葉は
「年内に3ヶ所、来年2ヶ所、3年間で全国主要都市に6ヶ所、5年以内に10ヶ所の道場を開設し、選手に運営してもらいたい」

[匿名さん]

#6582010/03/07 01:03
SWS最大の特徴だった部屋制度。この言葉の持つ響きに大相撲出身の天龍がトリコになったのは容易に想像がつく。
部屋別に特色を持たせ、様々なタイプのレスラーとぶつかり合える楽しみも膨らんでいた。
何しろ1ヶ月前に『禁断の実』ランディ・サベージと対戦したばかりである。
そして、この部屋制度こそが旧態依然のプロレス界の体質を打破するものでもある。天龍はこうも語っている。
「プロレスが単なる見せ物で終わるのが耐えられない。小屋の座長が全てを仕切る時代は、もう終わったんじゃないかな」
既存の団体にない新機軸を打ち出して、日本のプロレス界を制圧する。
これが起業家・田中八郎社長の大きな野望だった。
これはUWFの頃、前田が
「将来的にはUWF所属選手が独立したジムを持ち、ジムごとの対戦にしていきたい」と大相撲の部屋制度の導入を語っていたが、SWSが豊富な資金力をバックに、そのプランをいち早く実現した格好となった。

[匿名さん]

#6592010/03/07 01:14
[レボリューション]
天龍源一郎、ザグレートカブキ、石川敬士、サムソン冬木、北原辰巳、折原昌夫
[道場・檄]
将軍KYワカマツ、谷津嘉章、ケンドーナガサキ、鶴見五郎、仲野信市、高木功、維新力
[パライストラ]
ジョージ高野、高野俊二、佐野直喜、片山明、大矢健一、ドン荒川
[フリー]
新倉史裕
(マッチメイカーはカブキ)
旗揚げ前にこれだけのメンバーが揃った。
だが、天龍が全日本を辞めた直後からの天龍バッシングは凄かった。
当初、円満退社ということで話がついていたのだが、いざフタをあけてみると、一部のプロレス雑誌が天龍の中傷記事を書きまくった。

[匿名さん]

#6602010/03/07 01:26
「天龍は金で動いた」「プロは金なのか」「ファンの夢を裏切った」「金権プロレス」等々…
また、天龍と馬場の間での秘密の事までも、なぜか記事になってしまうのである。
「俺が天龍を潰してやる!」と公言したくだらない奴もいた。
何のポリシーも持たず、自らの会社における立場だけを考えて、風見鶏的にその時その時に、異なった団体にいい顔をする。
そんな奴に限って天龍を強烈に中傷した。
だが、結果的に天龍は潰れなかった。天龍を潰すと言っていた奴も、後には普通に取材に来たりしている。その時、天龍は本当に頭に来ていたという。
ちゃんと取材していた記者なら、天龍がなぜ全日本を辞めざるを得なかったかぐらい察することが出来たはず。
ロクに取材もせず、潰すという意図を持ってケチョンケチョンに書くのだからたまったものではない。

[匿名さん]

#6612010/03/07 01:37
プロレスの社会では常々、歴史は繰り返すといわれる。かつて、馬場、猪木が日本プロレスを去った動きと何ら変わることはない。
違うのは去った者たちが口にした、その表現と時代の変化だけである。
天龍は全日本=馬場が自らに投じてくれた投下資本の大きさをわかりすぎるほど承知している。相撲部屋を飛び出してきた若者にプロレスのイロハから教え込み、往復の飛行機代を持たせて何度も渡米させ、トップレスラーに仕上げてきた時間と金の質量、それは計り知れないほど大きい。
形容をかえれば、これが義理と人情のしがらみである。これらの恩義を痛感してきた天龍だからこそ
「馬場さんには迷惑はお掛けしません。全日本のレスラーを引き抜くことはしません」
という発言となった。
だが、これも一部マスコミの悪意の記事により、馬場に大きな誤解を招き、円満退社、対抗戦といったムードは一変する。

[匿名さん]

#6622010/03/07 07:16
てんる〜

[匿名さん]

#6632010/03/07 18:35
ターザン山本!の大罪はでかいですよね。本当に風見鶏。天龍や前田、長州…「自分の信念を持った男の中の男」からしたら許せないのはわかります。特に天龍選手はメチャクチャ書かれました。小佐野さんとは正反対。

[リッキー台風]

#6642010/03/07 19:47
ターザンと絡んだやつはスベるからな

[匿名さん]

#6652010/03/07 22:09
>>661続き
「馬場さんも快く承諾してくれた。今だったら最後にプロレスに恩返しして、13歳から入った格闘技人生をちゃんと飾れると思う」
新たな希望に燃えてSWSに身を投じた天龍だったが、その後の現実はあまりにも厳しかった。
大企業が豊富な資金を後ろ盾にしてプロレス界に参入してくることに既成団体は警戒を強め、週刊プロレスは「天龍は金で動いた!」とバッシングを展開、その結果、ファンの拒絶反応まで生まれてしまったのである。
一番、天龍が心を痛めたのは2年10ヶ月も私心を捨てて身を粉にして全日本プロレスのため、ファンのために戦ってきたにもかかわらず、ファンが週刊プロレスの記事に踊らされ、その尻馬に乗ったファンが「天龍は金で動いた」という報道を信じてしまいファンからも非難する声が集まってきたことと、円満退社のはずが、結果的に馬場と喧嘩別れになってしまったことだ。

[匿名さん]

#6662010/03/07 22:16
一番の争点だったのは「金で動いたのか?」だが、これはまったく無かったとは言えないだろう。
天龍自身も
「多分、未だかつて俺以上の待遇を受けたプロレスラーはいない」
と言っている。
プロにとってギャラこそが評価だし、全日本離脱の頃の天龍の状況を考えれば…
八方塞がりの中で、それ相当のギャラを提示され
「新団体をやるのには、あなたの力が必要です」
と誘われれば、心が動くのは当然。
ただ、金がすべてで、自分が抜けた後の全日本のことを考えていなかったとしたら天龍同盟を解散せずに、川田、冬木、小川を連れて全日本を離脱し、メガネスーパーをバックに付けていただろう。

[匿名さん]

#6672010/03/07 22:25
そうすればバッシングを受ける事態にはならなかったかもしれない。
週プロが天龍バッシングに走ったのは、週刊ゴングが天龍の全日本離脱をスクープしたから…かもしれない。
「ゴングと天龍はデキてる」
こう判断したとなると、反対サイド、全日本寄りの記事を展開していくのは分かる気がする。
とにかく、天龍の心はズタズタになってしまった。
「俺は金で動いたんじゃねぇ!」
と夜の銀座に繰り出し、一晩で200万円を使ってしまったこともあった。
後に全日本からSWSに移籍してきたレスラーに
「お前ら、あぶく銭なんだから貯めようなんてセコイこと考えるなよ!」
と言っていたものだ。

[匿名さん]

#6682010/03/07 22:34
もうひとつ…馬場との関係だが、当初は馬場も理解を示して円満退社を強調していたものの、これによって、何と全日本内部から
「馬場さんは裏でメガネスーパーとつながっているのではないか?」
という声も上がったから穏やかではない。
そうなると態度を明解にしなければならないし、企業としてはSWSは敵ということになる。
また、天龍とSWSの方には
「一連のバッシング報道は、裏で馬場さんが糸を引いているのではないか?」
という疑念も生まれた。
メガネスーパーの田中社長は当初
「選手の引き抜きはしない。馬場さんにも挨拶に行きたい」
と語っていたが、あまりに執拗なバッシング報道に
「今までの約束は撤回します。こういう形で進むのであれば、企業として企業戦争と捉えて行動します!」
と態度を硬化させたのだ。

[匿名さん]

#6692010/03/07 22:48
結果、全日本からは渉外部長の米沢良蔵、レフェリーの海野弘之、営業マンの出戸裕一等のフロントと天龍を含めて14人がSWSに移籍した。
こうなると馬場も
「天龍は言ってることと、やってることが違うじゃないか。メガネに行きたいという者がいたとしても、それを諫めるのが筋だろう」
と遂に天龍批判。
天龍は
「俺が声をかけたのは引退していた石川だけだ」
と言っていたものの、週刊プロレスの天龍バッシングは勢いを増すばかり、「天龍は馬場との約束を破って選手を引き抜いた」とボロクソに書かれてしまった。そして馬場と天龍の絆は切れてしまった。

[匿名さん]

#6702010/03/07 22:59
天龍は確かに全日本プロレスを辞めた後にジャンボ鶴田も含めて全員に電話を入れている。
だが、それは
「俺はメガネスーパーに行くことになったから。みんなお世話になったね。頑張ってよ。何かあったら電話してきてよ」
という、今までの仲間に対する、人として当たり前のことだ。
もし、天龍が本当に引き抜きをやっていたらイの一番に川田を引き抜いていただろうし、よく飲みに連れて行ってた三沢も来たかもしれない。
実際に近年、三沢は
「あの時、天龍さんに直接誘われたらSWSに行ってました」
と公言している。
この二人に聞けば天龍が引き抜きをやっていたかどうか分かるはずである。
天龍が声をかけたのは引退していた石川敬士、新日本プロレスで問題を起こして宙ぶらりん状態になっていた北尾光司、そして付き人をやっていた折原昌夫の三人だけである。
折原の場合は、天龍が居なくなると全日本に居場所がなく
「もう全日本にいられません」
と天龍に懇願し
「だったらついて来い」
ということだった。

[匿名さん]

#6712010/03/07 23:16
ちなみに天龍のSWS移籍の際に全日本の人間で、これを公の場で肯定したのは、天龍離脱後にタイガーマスクから素顔に戻った三沢光晴だけであった。
「僕自身は天龍さんに裏切られたという気持ちは全然ないですね。天龍さんは悩んだ末に決められたんでしょうし、周りの人がとやかく言っても仕方ないですから。反対に僕は、これからも頑張ってほしいという気持ちが強いですね」
とコメントしている。
天龍もSWS旗揚げ戦直前には、ようやく前向きな言葉を発している。
「ゴチャゴチャといろんな事を気にしたが、レスラーはちゃんとプロレスをやればいいんだ。レボリューションがスタートした時のように、どうなるかわからなくて、ただガムシャラに突っ走るのが好きだ」
と完全に開き直った。
こうなると天龍の持ち味が出てくる。
「俺の血液型はA型で、慎重派で思い込みが激しい性格だけど、自分の人生を計算して立ち回ったことはないな。当たり前だけど、ファンにはリング上のファイトで応えるしかない。団体がかわってもそれだけは変わらない。レスラーをやっている以上はね。どこで買ったかは知らないが、レボリューションのTシャツを着ているファンに恥をかかせられないからな」
そして9月29日、プレ旗揚げ戦が福井市体育館。旗揚げ戦が10月18、19日の横浜アリーナ2連戦に決定した。

[匿名さん]

#6722010/03/08 21:17
天龍は地元の福井でお披露目してくれる事で本当にメガネスーパーに恩義を感じていた。
また、今までプロレスとは関係なかったのに、一生懸命働いている会社のスタッフにも恩義を感じていた。
みんなで一致団結して、横浜アリーナの旗揚げに向かって頑張ろう。そんな気持ちだった。
3大会とも格好はついた。ここでSWSはどの団体もやっていなかったトーナメント制を打ち出した。
今までの団体だったらメインは長くて30分、短かければ10分以内に終わってしまう。
それでは来てくれたファンに申し訳ないと思ったのだ。

[匿名さん]

#6732010/03/08 21:26
トーナメントなら見慣れた顔が、メインエベンターが2〜3回は出て来て、1枚のチケットで違うバリエーションが見せられるという自負があった。
そのくらいのオマケを付けてあげたいという気持ちで、福井ではシングルの、横浜ではタッグのトーナメントを開催した。
しかし、天龍とSWSに対するアレルギー反応は相変わらずだった。はっきり言ってSWS自体にも問題はあった。
ある時から、おかしな奴らが何人か入ってきて、それから選手間の関係がおかしくなった。
もっとも、マッチメイカーのカブキに言わせれば
「最初の時(旗揚げ戦)からカードを出しても絶対にイチャモンが入った。それでまたカードを作り直し、またイチャモンの繰り返し(苦笑)まとめるのが凄く大変。頭の悪い奴ばっかりでね。俺が俺が!って連中ばっかりだったからやり辛かったよ」
と漏らしている。

[匿名さん]

#6742010/03/08 21:33
また、そういうくだらない連中の話に乗っかった田中社長にもガッカリさせられる事もあったという。
それでも天龍はSWSのために身を粉にした。
他の奴らがゴチャゴチャたわけた事を言っていると「馬鹿野郎!」と一喝し、「いつか、このSWSの会場を超満員にしてやる」といろいろ試行錯誤しながらもがいていた。
まだ早いと思いつつも東京ドームに進出(何と旗揚げ戦の翌日に発表)もした。
これは普通の団体では、まずあり得ない事だが、田中社長の「やりましょう」の一言で決まった。

[匿名さん]

#6752010/03/08 21:44
「絶対にコケると思ったよ。とにかく選手がバラバラ。これは無理。でもバッシングを受けての旗揚げ。そこでイメージを上げるには他がやれない事をやらなきゃいけないって考えが田中社長にはあったんじゃないかな。それとやっぱりメガネの宣伝だよね。SWSをやった事によって、メガネの売り上げが25%上がったんだよ。換算したら何十億だよね。だからそれで元は取れてるんだよ」
とはカブキの話。
ドーム大会を成功させたい田中社長は90年11月、天龍、カブキ、米沢取締役を連れ、タイタンスポーツ社を訪れ、ビンスマクマホンジュニア代表らと会談。
二年間の業務提携を成立させる。
豊富な資金力を誇る企業の代表だけに、セコいビンスの要求にも「新日本の倍出します」と即答。
アッサリ決まった。

[匿名さん]

#6762010/03/08 21:56
そして年明け早々に、3月のドーム大会開催を発表。
天龍&ホーガンvsロードウォリアーズのカードを発表。仕掛けも早かった。
社長からマッチメイクの指示や相談を受けて頭を悩ませていたカブキは
「やっぱり一発目としては、SWSのエース天龍も、WWFのエースのホーガンも傷つけるわけにはいかない。だったら二人を組ませてドリームタッグチームにしようと。そうなったら相手は日本のファンが好きなウォリアーズしかいないでしょ。これはSWSから要請したカードなんだけど、1億円を銀行に振り込んだ翌日にWWFからOKの返事が来たのよ」
と舞台裏を語っている。
結果的には3・30東京ドーム大会は64618人(超満員)を集め成功を収める。
またこの集客数が新日本のドームを上回った事で、更にバッシングも強まった。
だが、WWFのスーパースターを招聘し集客力も見込めSWSも上昇気流に乗ったかに見えた。

[匿名さん]

#6772010/03/08 22:08
そんな中で、翌日ね4・1神戸で、とんでもない大不祥事が起こってしまった。
北尾の「八百長野郎!」発言である。
この日、北尾は前日に敗れたジョン・テンタに雪辱戦を挑んだが、試合の途中から変なムードになってレフェリーを蹴り倒し、反則負けになった。そして何と試合後にテンタに向かって「この八百長野郎!」とレスラーにあるまじき暴言を吐いたのだ。
前日の控え室から様子はおかしかったという。
この時点でファンから支持されていない北尾に、敢えて勝てそうもない相手、テンタを当てると通達。
カブキの狙いは勝てなくても必死に向かっていく北尾の姿をお客さんに見せ、少しでもファンの見る目を北尾に向けさせようという考えだったが、その思いも北尾には届かなかった。
そればかりか、何と、パライストラと檄の連中が
「カブキは北尾を潰そうとしている」
と北尾をガンガヲ焚き付けた。
そして再戦のこの日の試合前
「俺はテンタとはやらねぇ」
と始まって、カブキと北尾は揉めに揉めた。

[匿名さん]

#6782010/03/10 17:50
北尾…懐かしい

[匿名さん]

#6792010/03/10 20:45
このドーム大会の約1ヶ月前に新生UWFの分裂騒動を経て、藤原嘉明が設立した「藤原組」が3月4日、後楽園ホールで旗揚げしていた。
表面上、藤原組はSWSとは一線を画した団体で、独自に事務所と道場を構えたが、前年12月、藤原は水面下でメガネスーパーと契約しており、内実はSWSの各部屋と変わらない存在だった。
そしてドーム大会の2週間前に藤原組はSWSと表向きには業務提携の形を取り、神戸大会からの参戦が決まった。

[匿名さん]

#6802010/03/10 20:52
SWSに3部屋作ったのはいいけど、ギクシャクして上手く行かない中に藤原組を4つ目の部屋として入れるわけにはいかない。
表面上は別団体にしておくという田中社長だったが、藤原組だけだとお客が入らない。やはり天龍を絡めようと決断。カブキに
「ドームで天龍と藤原をやらせろ!」
と命じた。
だが、これにはカブキも
「それは無理ですよ。ちゃんとそこに至るまでの過程を作らないとダメだし、いきなりポンとやっても客が付いてこないですよ」
と断っている。

[匿名さん]

#6812010/03/10 21:02
そして問題となった神戸大会でSWSの内情をさらけ出すような事件が続出する。
第1試合で行われた藤原組の鈴木みのるとアポロ菅原の一戦は、全く噛み合わないまま最後まで試合が成立せず、勝手にリングを降りた菅原に試合放棄の判定が下り、大ブーイングの中で鈴木は号泣するという結末を迎えた。
そして北尾の「八百長野郎!」発言…
北尾は大相撲で第60代横綱の双羽黒。テンタは元幕下の琴天山。
テンタにしてみれば「プロレスでは俺が先輩だ!」という意識があったのだろう。
前日のドームでもテンタはいつになくシビアなファイトを見せた。
これに北尾がキレてしまったのが真相だ。

[匿名さん]

#6822010/03/10 21:12
しかし北尾はもったいない事をしたものだ。
新日本との契約を解除し、SWSに上がる事になったとき
「やはり天龍さんは格好いい。最高だ。俺は雷王(サンダーキング)を目指しているが、現時点でのサンダーキングは、間違いなく天龍さんだ。いつか、天龍さんを倒して、サンダーキングの称号を奪い取りたいですね」
と嬉しそうに話していた。
長州に国籍の話まで持ち出して暴言を吐き、新日本を去った北尾だったが、天龍には従順であり、慕っていた。はずだったが、くだらない連中の言う事に騙され、振り回されたのが情けなかった。
北尾は、天龍に救われ、天龍を慕いSWSに入ったが、入ってみたら田中社長のほうが強かったからスリ寄ったという情けない行動を取ってしまった。

[匿名さん]

#6832010/03/10 21:19
この相次ぐ不祥事に、SWS内部では現場責任者のカブキ、北尾が所属するレボリューションの道場主・天龍の責任を追及する動きが生まれ、二人は進退伺を出す。
天龍に至っては、取締役、理事会長、道場主の三役職の辞任届を提出した。
最終的に田中社長は北尾を解雇。菅原は罰金20万円と厳重注意という処分を下す。
また天龍とカブキの辞表は受理せず、天龍は罰金30万円と厳重注意、カブキも厳重注意とし、
「あくまでも天龍が頂点、カブキがマッチメイカーということでやっていきます」
と結論を出して、ひとまず事態は決着をみた。

[匿名さん]

#6842010/03/10 21:21
北尾はまさにしょっぱい、空気が読めないの典型ですね。才能があっただけにもったいないというかなんというか。

同じ横綱でも、輪島はGスピリッツ「漢たちの昭和・全日本」でも誠実で味のあるインタビューを残してましたね。

[匿名さん]

#6852010/03/14 19:33
北尾事件から3ヶ月、天龍はSWSの社長に就任した。
田中社長もプロレスを段々わかってきて、自分が出て行っても駄目だ。
選手同士じゃないと分からない物があると、一歩退いた形を取ったが、功は奏さなかった。
社長の天龍を通り越して田中オーナーに直訴する人間が物凄く多く、必ずその時の体制や天龍に対する悪口を言って、田中オーナーの気持ちを良くして、自分が少しでも利権を得られれば良いと、何かにつけて『レボリューション』を阻害しようと暗躍する奴が多かった。

[匿名さん]

#6862010/03/14 19:44
当初、中心選手が相撲部屋のように道場を作って、独自に選手を育成し、道場の対抗戦を柱に運営するという構想だったが、いつの間にか『レボリューション』と『パライストラ』&『道場・檄』という二つの派閥になってしまった。
この頃は、毎週土日に小田原のメガネスーパー本社で、各部屋の代表者、田中オーナー、SWS役員、カブキ等でミーティングを行っていたが、個人の利権を主張する『パライストラ』と『道場・檄』は何かにつけて猛反対。
3〜4ヶ月先のビックショーを考えて、そこに向かって何かを作って行こうと団体の流れに重きを置いた主張をする天龍とカブキに対し、その場がカッコよけりゃあいいって事しかいわないから先に繋がって行かないし、団体としての流れも出来ない。

[匿名さん]

#6872010/03/14 19:50
遂にカブキも
「もういいよ。お前らの好きなようにしろよ」
とマッチメイカーとしての権利を放棄。以後『レボリューション』のカードのみを作っていった。
もはや団体ではなくなっていた。やり場のない怒りと情けなさに苦しんでいた天龍だったが、ここで何より嬉しいニュースが飛び込んできた。
週刊ゴングの小佐野編集長が阿修羅・原を見つけたのである。
天龍が全日本を離脱してSWS設立に参加したとき、真っ先に考えたのは阿修羅を呼び戻す事だった。

[匿名さん]

#6882010/03/14 19:57
当時、天龍はこんな事を言っている。
「俺は阿修羅が辞める時も、そしてこの2年間も何もヘルプしてやれなかった。それに年齢的なこと、ブランクを考えても手伝ってくれ、カムバックしてくれとは言えないよ。ただ、阿修羅・原の引退試合、壮行試合だけは絶対にやるよ。阿修羅・原はこんなに素晴らしい男、レスラーだったって、阿修羅の奥さんや子供たちに見せてやりたい。SWSの旗揚げ第1戦は阿修羅・原の引退試合だよ。たとえ本人がリングに上がれなかったとしともね。俺はこれだけは絶対にやるつもりでいるから!」

[匿名さん]

#6892010/03/14 20:07
これを聞いた小佐野編集長は、ひょっとしたら、これを読んで原さんが出て来てくれるかもという期待を込めて、次の週発売の週刊ゴングの表紙と巻頭記事で
『10月旗揚げ戦は阿修羅・原引退試合』
と大々的に報道した。

だが、阿修羅は出て来なかった。

そして天龍を見かねたマスコミの天龍派記者集団(週刊ゴング、小佐野景浩、東スポ、川野辺修、日刊スポーツの川副宏芳、内外タイムスの栗原研一)が、
「おせっかいかもしれないが、我々で原さんを探そう」
と団結。
もし、阿修羅を見つけてもスクープ報道はしないという紳士協定を結び、草の根の阿修羅・原捜索活動が始まった。

[匿名さん]

#6902010/03/14 20:19
あの手この手を尽くし、2ヶ月後、週刊ゴング編集部に阿修羅から連絡が来た。
実際に阿修羅のカムバックまでに、それから1年を要した。
ネックとなる借金問題…。

小佐野編集長は天龍に阿修羅から電話があった事、阿修羅の現在の電話番号を伝えた。
天龍は阿修羅の居る北海道へ飛んだ。
そして阿修羅の必要性を田中オーナーに熱っぽく直訴。
何と阿修羅の借金の肩代わりの話までつけた。
だが、ここでも『パライストラ』と『道場・檄』は猛反発!
天龍がキレる前に、何とカブキがキレてしまった。
「じゃあ、てめえらの中で仕事ができる奴は誰がいるんだよ、ここに!レボリューションの連中だけだろうが!」
と物凄い剣幕で一喝!

そして平成3年夏

遂に天龍が動いた。

[匿名さん]

#6912010/03/15 14:52
てんる〜

[匿名さん]

#6922010/03/15 20:46
天龍の男気は素晴らしいですね小佐野さんの阿修羅復活への働きかけ…知らなかったです

[リッキー台風]

#6932010/03/18 19:59
7月12日、郡山大会の試合終了後、谷津嘉章&キングハクのナチュラル・パワーズに押されっぱなしという状況の中で
「8月9日の横浜アリーナは、魂の通い合う男と組んで谷津&ハクとやりたい!」
と宣言した。
魂の通い合う男が誰であるかは言うまでもない。
この頃の天龍はハクにビールビンで頭部を殴打され、その後遺症で体調が最悪の時期だった。
「最近、無性に阿修羅の事を思い出すんだよ。何もないところから二人で歩き始めてさ…今、俺もトンガ(ハク)や谷津にやられて体がガタガタだし、体が駄目になった時は潔く引退するつもりだし、そうするとやっぱり、できる事なら最後も俺と阿修羅と二人で突っ走って、それでバタッといったら終わりっていうのが俺の夢なんだよね…」
と語っていたものだが、遂に実現に漕ぎ着けた。

[匿名さん]

#6942010/03/18 20:06
「阿修羅、意外に元気そうだね」
「源ちゃんこそ、またゴツくなったね」
北海道で約3年ぶりの会話は何気なく始まった。
「なあ阿修羅、お前もいろいろあったと思うが、今まで一生懸命やってきた事を全部捨てる事はない。もう一度一緒にやろう」
天龍の復帰要請に対し、阿修羅から天龍への条件は
「同情だけだったら耐えられないから、もし俺に一切の価値がなければやめてくれ。もし出て行って何か問題が起こったら8月9日の横浜アリーナだけでレスラー人生が終わってもいい」
というものだった。

[匿名さん]

#6952010/03/18 20:19
帰京した天龍は全日本時代、阿修羅の付き人だった北原に
「阿修羅の道具を手入れしておいてくれ」
とだけ言った。
北原は全日本時代、阿修羅の解雇後も
「いつ帰って来ても困らないように」と毎日、阿修羅の道具を持ち歩き、シューズを磨き、阿修羅が座っていた席に、いつも試合道具を用意していたのだ。
「天龍さんにそう言われて、俺はハイ!とだけ返事して余計な事は聞かなかったけど…原さんが帰ってくるんだ!って確信して凄く嬉しかったですね」
と振り返っている。
北原は極真空手、シューティングを経てジャパンプロレスに入り、ジャパンが駄目になって全日本に入ったはいいが、人員整理されそうになったところを天龍が付き人にして難を免れ、次に阿修羅の付き人になった男。天龍同盟入りはしていなかったが、常に行動を共にし、その精神は同盟のメンバーと同じ、熱い人間である。

[匿名さん]

#6962010/03/18 20:27
7月20日の深夜、週刊ゴング編集部に阿修羅から電話が掛かってきた。
「明日、上京するよ。ほら、源ちゃんは親しくてもマスコミにリークする人間じゃないだろ?これまで散々、骨を折ってくれた小佐野ちゃんが知らなかったら悪いと思って電話したわけよ(笑)」
その声は希望に満ちていたという。
阿修羅の復帰戦は8月4日の長岡厚生会館、カードは天龍&石川vs阿修羅&冬木に決まった。
レボリューションのメンバーによるカード、しかも天龍が阿修羅と戦うというのは
「阿修羅の復帰戦の相手は他の奴らにはやらせたくない。俺の体で試す」
という天龍の希望によるものだった。

[匿名さん]

#6972010/03/18 20:37
長岡は大・阿修羅コールに包まれた。
解雇という汚名を着せられてプロレス界を追われた阿修羅だったが、ファンはその真摯なファイト、生き様を忘れていなかった。
そして流れる全日本時代のテーマ曲『ドリームス』
入場してきた阿修羅が身につけていたのは、あのブルーのレボリューション・ジャケットだ。
そんな阿修羅に天龍は容赦ない攻撃を加えた。タックルで吹っ飛ばし、大音響の逆水平連発。阿修羅の胸がみるみるうちに紫色に変色する。
だが、阿修羅は「もう一丁!」と仁王立ちしてヘッドバットで反撃へ、天龍の延髄斬り、パワーボム、石川の相撲ラリアットにも耐えた阿修羅は必死にヒットマン・ラリアットを繰り出しアッパーブロー、雪崩式ブレーンバスターと、かつての得意技も披露。
最後は冬木が天龍のパワーボムに沈んだが、本当に素晴らしい試合だった。

[匿名さん]

#6982010/03/18 20:42
思わず抱き合う天龍と阿修羅。それを見つめる石川と冬木の目も真っ赤。
セコンドの北原は腕で顔を隠しながら泣いていた。マイクを掴んだ天龍は
「みんな、ありがとう!俺は阿修羅と一緒に行くからな!」
と言うのが精一杯で、あとは言葉にならない。阿修羅は
「レボリューションの生きざまを見てくれ!」
と絶叫した。
花道を引き揚げると、会場の隅から見ていたカブキの目にも光るものがあった。

[匿名さん]

#6992010/03/18 20:51
「阿修羅は素晴らしいよ、大丈夫だ。リングで相対した時、昔にタイムスリップした。悔しくて泣いたことはあるけど、嬉しくて泣いたのは初めてだよ」(天龍)

感極まった阿修羅はタオルに顔を埋めて号泣し、
「もう、試合の途中から涙が出そうになったよ。本当に今日は嬉しかった…今日のことは絶対、一生忘れない。絶対、嘘つかないよ、プロレスについて。源ちゃん、レボリューションの矢面に立って、立ち塞がるものには俺が一番最初に突っ込んでいく。誰が来ても一番前にいたいよね。最初、俺と源ちゃんだけだったのが、これだけのメンバーになって…素晴らしいよ」
と天龍のため、レボリューションのために生きていくことを誓った。
この夜の打ち上げのビールは3年前…天龍同盟と同じ味がした。

[匿名さん]


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