📖 創作･携帯小説

ー主な登場人物ー

・山木　昭太(ﾔﾏｷﾞ　ｼｮｳﾀ)
基本的に無口な性格。
集中力が強く、面倒見が良い
体が弱く休みがちなせいか、クラスで浮いている

・篠原　優香(ｼﾉﾊﾗ　ﾕｳｶ)
基本的に明るい性格。
束縛心が強く、そのせいで凶変することがある
昭太の彼女

・須田　彰一(ｽﾀﾞ　ｼｮｳｲﾁ)
基本的に真面目な性格。
頭が良く、バッサリとしている
優香の元カレ

・結城　日向(ﾕｳｷ　ﾋﾅﾀ)
基本的に悪戯好きな性格。
全てにおいて完璧と言えるクラスの女王様的存在である
彰一の彼女

・谷原　五月(ﾀﾆﾊﾗ　ｻﾂｷ)
基本的に優しい性格。
どんくさいが、器用である
昭太の幼馴染みで昭太に恋愛感情を持っている

・城田　圭一(ｼﾛﾀ　ｹｲｲﾁ)
基本的に御人好しな性格。
過去にいじめの経験を持っている
昭太の良き理解者で仲良くしてくれる

・堀田　夏実(ﾎﾘﾀ　ﾅﾂﾐ)
基本的に大人しい性格。
多重人格の持ち主で、そのせいでよく苦しめられている
優香の親友

1　ー僕の彼女はー


僕には最近彼女が出来た

「昭ちゃん」

とても可愛い僕の彼女だ

「おはよう」
「うん、おはようっ!」

制服がよく似合っていて、少しカールがかかっている茶色の髪はとても良い匂いがする

「今日もいい天気だねっ」
「うん」

内気な性格の僕に、どうしてこんな彼女が出来たのか

今でも不思議だ

「ほら、早く学校いこうっ!」
「うん」

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・

・

ガラッ

教室の扉を開いた

教室には4つの机の上に花瓶が置かれていた

もちろん花もささってある

真っ白で綺麗な百合だ

「あれからもう1ヶ月だね」

僕の彼女が言った

「…うん」

今から１ヶ月前

突然、事件は起きた

続きお願いします(｀･ω･´)

>>3様
コメントありがとうございます。
頑張りますね!

それはとても天気の良い日のことだった

そして、いつになく暑かった気がする

「……」

僕は久しぶりに。ほんと久しぶりに学校へ来た

今朝は調子が良いと思っていたが、いざ学校へ来ると

みんなの笑い声と蝉の鳴き声が重なって吐き気がした

保健室へ行こうと席を立つと、此方へ来る人物が居た

「えーと…山木くんだよね」
「…誰ですか?」

初めて見る顔だった

綺麗に整った顔で、まつげがとても長く目がとても大きかった

「あ、私は篠原優香。山木くんとお友達になりたくて…」

そう言って握手を求めてきた

こんなことは初めてだった

正直、とても嬉しかった

「よ、よろしく」

僕は彼女の手を優しく握りしめた

僕に初めて優しくしてくれた女性(ヒト)。

その人の手は、とても

冷たかった

彼女は微笑んで

「じゃあ放課後」

と言って、自分の席へ戻っていった

・

・

・

・

・

挨拶が終わり、帰ろうとした時

「山木くん!一緒に帰ろう!」

篠原さんが此方へ来た

「…うん」
「良かったぁ、迷惑じゃないかって不安だったんだよね」

ホッとしたように肩をおろす篠原さんは

とても可愛く見えた

・

・

・

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・

・

・

「へー、じゃあ部活してないんだ」
「うん」
「私もやめたの。１年の時にね」
「そうなんだ」
「家どこ?」
「すぐそこ」
「そっか」

会話が続かない。

多分、僕のせい。

ありきたりな答えしか出来ないからだ。

でも、彼女は一生懸命になって僕への質問を考えてくれている

それがとても嬉しかった

「迷惑じゃなかったらさぁ、家行ってもいいかな?…」

これには流石に驚いた

目を見開いている僕を見て

「あっ、ごめんね!いきなり…馴れ馴れしいよね!なし!!今のなし!」

と、笑った

別に来てもいいんだけどなぁ

というより、来てほしいと思った

「……彼女とか…いる、の?」

彼女が、うつむきがちに聞いてきた

少し頬が赤くなっている

「いや、いないよ」
「本当に!?」

目を輝かせる彼女。

忙しい子だ

「じゃあ…山木くんの彼女に立候補しちゃダメ、かな…?」
「……」

初めての感覚だった

でも、多分嬉しかったんだと思う

「…いいよ」

それから僕は彼女と付き合いはじめた

この選択から、全てが始まった

ー次の日ー

特に何もない土曜日。

「…」

こうして、今日も１日が終わっていく

ピンポーン

ソファーに座っていると、チャイムが鳴った

「…」

仕方なく玄関に向かい、ドアを開けた

「あ、昭ちゃん!」

そこには私服姿の優香が立っていた

髪はポニーテールにしてくくっていた

「ごめんね、いきなり…。ちょっと会いたくなっちゃって」

そう言って頬を赤らめる僕の彼女

僕も恥ずかしくなって、急いで彼女を家に上げた

・

・

・

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・

・

「へぇー、ここが昭ちゃんの部屋?」
「うん」

目を輝かせて、キョロキョロ辺りを見回す優香。

「綺麗な部屋ー、整理整頓ちゃんとしてるんだ」
「そうでもないけど」

でも、汚いのは嫌いだ

体が耐えられなくなり、嘔吐するときさえある。

「私、喉渇いちゃった」
「ジュース持ってこようか」
「うん、ありがと」

バタン

僕は部屋を後にして、リビングへ行った

オレンジジュースを2つのコップに入れて、僕の部屋へ向かった

ガチャ

「……」

彼女は僕のベッドに寝転んでいた

「……ぁ…昭ちゃんの匂いがする…」

枕に顔を押し付けて、匂いを嗅いでるようだった

不思議だ。

他の人なら絶対に許せないが、彼女なら逆に嬉しいと感じる。

愛しいとも感じる。

そして、僕の存在にやっと気付いて微笑んだ

「オレンジジュースで良かった?」
「うん、ありがとう」

ジュースを渡して、彼女は一口飲んだ

「ねぇ、昭ちゃん」

彼女が改まった様子で聞いてきた

「私のこと、好き?」

うん!好きww

>>8
コメントありがとうございます。
それは良かったです

僕は一回首を縦に振った

すると、彼女は

「じゃあキス、して」

と、恥ずかしそうに言った

「……」

その顔があまりにも可愛くて。

僕はゆっくりと彼女の唇に僕の唇を重ねた

「…」
「……」

短いキスだったが、僕にとってはとてもとても長い時間が流れた気がした

「…ありがとう」

彼女は微笑んで帰る支度を始めた

「帰る?」
「うん、そろそろお母さんに怒られるしね…」

悲しそうに彼女は言ったが、すぐに笑顔になって

「私も大好きだよ、また明日ね」

と言って部屋を出た

パタン

「……」

また独りになった

先程までの時間が嘘だったかのように寂しくなった

「会いたい」

早く明日にならないかと願う

けど、待っている時間の時の方が長く感じるものだ


ー次の日ー

いつもの学校

だが、そこには君の姿がなかった

「えーと…篠原のこと誰か聞いてるかー」

しかも

「昨日ヤりすぎて立てなくなったとか?」
「なー、山木?」

どういう訳か、優香が家に来たことをこいつらは知っていた

『ヤった』という嘘があるかぎり、家の中までは見られてないみたいだ。

逆に知ってたら恐いけど

「昭太…あんな奴等、相手にすんなよ?」
「城田」

隣の城田圭一が話しかけてきた

僕の唯一の友達だ

「あいつらさ、お前に嫉妬してんだよ。篠原が取られちゃったから」

嫉妬か・・

別にこんな奴等に興味は無いから、どうでもいい

「篠原って結構人気なんだぜ?お前、知らないだろうけど。結城の次に人気とか」

結城…

クラスの代表で、別名･完璧人間だっけ。

「そうか」

僕は素っ気なく返事した

城田に「クールな奴」と笑われたが、悪い気はしなかった

チョ————!!!面白いです!!!
続き楽しみにしてます☆彡
あｗ秋凜（しゅうりん）と言います＾＾

>>11
コメントありがとうございます。
気に入ってもらえて嬉しいです

「あ、山木くん」

お昼休みになると、須田が話し掛けてきた
丁度、トイレで城田が席をはずしている時に。

「篠原さんのこと、聞いてる?」
「いや」
「そうか…心配だろう?君も彼氏なら。」

そう言って僕の足を思いきり踏んだ

「っ…!」
「はは、俺の優香を取った罰だよ」

ぐりぐりと足を踏んでくる
みんなにバレないように。

「お前さえ居なければな?全て計算通りだったんだよ…!!!!!」

そう言って今度は足を蹴ってきた

ガラッ

「あれ?」

ドアの前に城田が立っていた

「昭太と須田が一緒にいる…」
「ちっ」

須田は僕に嫌な顔を見せて
城田の方を見て微笑んだ

「はは、実は僕…山木くんのことが気になっててさ」
「へぇー!すげーじゃん昭太!」
「……」

と、その時だった

「彰一くん」

可愛らしい声がした

「あ、日向」

須田は、少しだけ嫌そうな顔をして振り返った

「一緒にご飯食べにいこ?」
「うん、今いくよ」

此方を見て「じゃあね」と微笑んだ須田は

そのまま彼女の方へ行ってしまった

「……いいよなぁ、結城さんが彼女とか」
「…」
「そういえば須田って、篠原の元カレだっけ…」

僕は少しだけ城田を睨んだ

「あ、悪い…」

城田は気まずそうな顔をして謝った

それから始業のチャイムが鳴るまでは、会話はなかった

面白いです＾＾!!!
これからも楽しみにしてます☆彡

>>14
コメントありがとうございます。
楽しみにして下さっていて嬉しいです

ー放課後ー


「山木くん」

聞き覚えのある声がして、僕はすぐに振り返った

「……」
「これから時間ある?」

須田が微笑みながら言う

「だったら何」

僕は冷たく言う

「遊ぼうよ、今日。ダメかな?」
「今日は…留守番を頼まれてる……」
「留守番?」

須田は首を傾げ不思議そうな顔をした

「おかしいなぁ…。確か君の両親、死んだんじゃなかったっけ?」

俺は須田を睨んだ

「死んじゃったよね?」

須田は僕に近付いて小さく囁いた

「だって俺が殺したから」

そう言ってはクスクスと笑う須田

なんて残酷な奴だろう

「…」
「あははっ、悔しかったら、仕返しでもしたら?」
「…」
「お前みたいな弱虫に出来るならな」
「!」

蝉の声が妙にうるさく感じた

・

・

・

・

・


ー3年前ー

あれは今日の様にとても暑い日だった

「じゃあ行ってくる」

僕がそう言うと

「頑張れよ」

父の声と

「行ってらっしゃい」

母の声が必ずした

学校に行くようになりはじめたのは、中学3年生のときだった

「……」

あの時は受験生だったから、特に「いじめ」という「いじめ」はなかった

僕にとっては、すごく充実した日々が続いていたのだ

そんなある日のことだった

ガチャッ

「ただいま」

いつもの声が聞こえなかった

「父さん?」

リビングにも居なかった

「母さん?」

ベランダにも居ない

あぁ、買い物にでも行っているのか

そう思って、部屋に行きずっと勉強をしていた

いつの間にか夜になっていた
しかし、母達が帰ってきた様子はなかった

午後10時をまわった

流石に不安になり、僕は父さんの携帯に電話をした

プルルル…
プルルル…
プルルル…

3回くらいコールの規則正しい音が聞こえた時だった

ピロリン♪ピロリン♪

二階から携帯電話の鳴る音がした

「…父さん?」

二階の奥の部屋からだった

誰も使わなくて、物置部屋のようにほこりっぽい部屋だ。

「…父さん?」

もう一度、部屋の前で言った

返事は勿論ない

僕は思いきってドアノブを回した

ピロリン♪ピロリン♪

「…これ、は」

父さんの携帯が乱雑に床に置いてあった

ピロリン♪ピロリン♪

携帯の「通話」を押そうとすると

血のような赤い跡があることに気づいた

その血痕を目で辿っていくと

「……!!!」

母と父が残酷すぎる格好でいた

周りには血が飛び散っている

母さんは胸に大きな血の跡があった

父さんもほとんど同じ場所辺りに。

父さんの目は見開いていて、今にでも「助けてくれ」というような目をしている

母さんはうっすらと目に光るものを溜めながら、小さく縮こまっていた

「うわああああああああぁあぁあぁあぁああぁあああああぁぁあぁああ!!!!!!!」

僕は叫んだ

とにかく思いきりに。

「うっ…ぼぇ……おえっ…ぐっ」

父さんの体の中の腸のような部分が出ているのに気付いて

僕は吐いた

「げほっ…ごほっ……ぅえ…あぁ」

呼吸もままならないまま、僕の目から涙が溢れた

「う…っぐ…ど、して…っ!!!」

溢れてくる涙を堪えようとしてもそうはいかなかった

「ぅわあああああぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁぁぁぁぁぁ…!!!!」

ピロリン♪ピロリン♪

一向に止まない携帯がうるさかった