数日後、今はにこが街の港へと着いたところです
曜「にこちゃん!待ってたよ」
にこ「久しぶりね」
曜「あれ?今日は1人かな?」
にこ「当たり前でしょ、真姫は城にいるわ」
曜「あはは!!その顔はフラれちゃったのかな?!」
いつもより元気のないにこを見て、曜は相変わらずの陽気さでにこをからかいます、曜なりの優しさです
[匿名さん]
にこ「うっさいわよ、あんたって本当バカな癖に察しはいいのよね」
曜「バカは余計だよ!にこちゃんも変わらず口が悪いね!ところでさ、お店やるんだってね」
にこ「何で知ってんのよ」
曜「まるちゃんからチラッと聞いたよ」
にこ「はぁ、暇人は噂好きね」
曜「だから暇人はやめてよぉ!」
にこ「まぁあんたも花丸も、これから先も世話になると思うから頼むわよ」
曜「了解であります!」
にこ「で、早速なんだけど……あんた暇でしょ」
曜「……そうだけど…??」
ーー
[匿名さん]
その頃、お城ではドレス姿の真姫がいました
今日は王様と王子と真姫の3人での食事が開かれる事になっているのです
王様「では、真姫」
真姫「はい」
王様「もう少ししたら王子もこちらへ来る頃ですので」
真姫「分かってる」
真姫「ちょっと部屋に戻るわね」
真姫(これでいいんだよね…)
真姫が部屋へと向かう際に丁度街の商人が城へと品を卸しにきていました、その中には見た事のある姿が
[匿名さん]
真姫「花丸?」
真姫「花丸っ!!」
花丸「あ、まきち……姫様ぁ!!」
真姫「久しぶり!調子はどうなの?」
花丸「はい、おかげ様で!」
真姫「その姫と敬語はやめてってば」
花丸「あぅぅ……じゃ、今だけ失礼して」
[匿名さん]
花丸「そう言えばもうすぐ結婚するんだってね」
真姫「…何で知ってるの?」
花丸「この前にこちゃんと酒場で少し話をしたんだ」
真姫「にこちゃんに会ったの?」
花丸「うん、でも…今日辺りには出発するみたいだよ」
真姫「……そう」
真姫「…にこちゃん…何か言ってた?」
[匿名さん]
花丸「真姫ちゃんの花嫁姿は見たくないって、笑っちゃうからって」
真姫「ふふ……言いそうね、にこちゃんらしいわ」
花丸「あ、あとね…」
花丸「もし真姫ちゃんにあったら渡して欲しいって頼まれてたものがあるずら」
真姫「にこちゃんが?」
花丸は荷台から袋を取り出し、真姫に渡します
[匿名さん]
真姫「これ……服?」
花丸「前に真姫ちゃんに貰ったからお返しに買ってたらしいんだけどね」
花丸「結局渡しそびれたから良い機会だって、まぁクローゼットの肥やしにでもって」
真姫「にこちゃん…」
花丸「本当に分かり易いずら、真姫ちゃんもにこちゃんもね」
真姫「……」
花丸「じゃあまるはそろそろ行くね」
真姫「……花丸、またね」
花丸「うん、また」
[匿名さん]
真姫(にこちゃんは自分の決めた道に進んで、私は私の道に)
……分かってる
……分かってるけど……やっぱり私は
真姫はしばらくして王様と王子の元へと向かいました、ですがその姿はドレスではありません
王様「真姫?!どうしたのですかその服装は?」
王子「姫様??」
[匿名さん]
しばらく真姫は立ち尽くします、それから2人をしっかりと見つめ話を始めました
真姫「これから私のすべき事も分かっているつもりです…
そしてそれが1番平和で幸せな事なのも良く分かっています…
ですが…私はまだ迷っているんです…本当にこのままでいいのかって」
王様「真姫……」
真姫「私はこの世界の事をまだまだ何も知りませんだから……
もう少しだけ旅をさせて下さい!自分の進むべき道は自分の目で見て、自分で決めたいんです」
王様「しかし…」
王子「……」
真姫「分かっています、こんな都合の良い話を今頃するなんて、王子には謝っても謝りきれません」
真姫「だからせめて……!」
王様「何を…?!」
王子「姫様…!」
ーー
[匿名さん]
曜「よーし!じゃそろそろ出るよ!」
にこ「悪いわね、いきなりお願いしちゃって」
曜「いいよ!ちゃんと割増で料金も貰ったしね、私お金持ちには優しいんだ、あはは!」
にこ「はん!まぁいいわよ…ところで」
にこ「あんた、あっちに着いたら暇でしょ…1杯付き合いなさいよ」
曜「ごめん!別の要件もあるからすぐ帰らなきゃなんだ!」
にこ「何よ…付き合い悪いわね」
曜「それに………」
曜「相手ならいるみたいだよ」
にこ「へ………?」
[匿名さん]
「にこちゃん!!」
聞き覚えのある声ににこは後ろを振り返ります
にこ「真姫………?」
真姫「曜にまでフラれて可哀想だから、私が1杯付き合ってあげるわ」
にこ「あんた………その髪……」
ーー
[匿名さん]
王様「本当に申し訳ない……うちの娘が……」
王子「あは、大丈夫です………それにあのお姫様にあそこまでされたらですね」
そうです、真姫は2人の前で自分の長い髪を切ったのです
赤い髪はさらさらと舞い床に落ちていき、真姫は少年の様に短い髪になり涙を浮かべていました
あのプライドの高いお姫様を知っている2人には、これがどういう意味か、どれほどの決意かはスグにわかりました
[匿名さん]
にこ「あんた…何やってんのよ」
にこは俯きながら言いました、顔は髪に隠れて良く見えません
真姫「毎回にこちゃんに髪を溶かされる時に引っ張られて痛いのよ、これなら楽でしょ」
にこ「…ばか」
真姫「それにお店始めるんだってね、にこちゃんだけじゃすぐに潰れちゃいそうだし私が手伝ってあげるわよ、感謝しなさい」
にこ「…大口叩くようになったわね」
曜「じゃあ出発するよ!」
いつもの様に喧嘩をする2人を尻目に、曜は舵をとり次の国へと船は向かいます
こうしてお姫様と元使用人の旅は始まるのでした
[匿名さん]
ここは園の国の城から離れた街、今はそこでとある商人達が世間話をしていたところです
希「また来るね」
花丸「うん、また」
希(これは面白い話を聞いてしまったなぁ…あの2人にも今度教えてあげようかな)
「こちらに来ている時は顔くらい出す様に言った筈ですよ、希」
希「……あら…久しぶりやね♪こんなとこうろついてて大丈夫なんかな」
[匿名さん]
「全く貴方は…まぁ変わらず元気な様で安心しました」
希「ほら、海未ちゃん忙しそうだから、うちも一応は気を遣ってるつもりなんよ」
「その名で呼ぶのは止めてください、というか希…今となっては貴方くらいのものですよ…」
希「これは失礼しました♪じゃあ…パパ…?」
「…やっぱり貴方はあの時に処刑しておくべきでしたね…」
希「海未ちゃんも相変わらず冗談通じないんだから」
「はぁ……そういえば聞きましたよ、以前に娘達の旅にも同行してくれたそうですね」
[匿名さん]
希「たまたまだよ、まぁ真姫ちゃんが姫様と知った時は驚いたけどね」
「これも何かの縁なのでしょうね…かつて私を困らせた悪党が今度は娘に力を貸してくれるなんて」
希「ちょっと…悪党は言い過ぎやないん?」
「言い過ぎどころか言い足りない位ですよ、所で……今 あの2人は…? 」
希「ああ、丁度うちの子達が品を卸しに行ってるとこなんよ♪」
ーー
[匿名さん]
凛「にこちゃーん?これどこに置いたら?」
にこ「あー?奥まで運んどいてぇ」
花陽「あの…」
真姫「あぁ、いいのいいの…力仕事は凛に任せて私達はお茶しましょ」
花陽「うん…!頂きます…!」
凛「何で凛だけ扱いが違うにゃー!!」
あれから1年が経ちました、今はにこのお店で3人はひと息ついているところです
[匿名さん]
にこ「そういえば、あんた達そろそろ借金返済も終わるんじゃないの?」
花陽「うん…やっと完済だよ…」
凛「あの悪魔に目を付けられたせいで凛達の人生は…」
凛はあの時の希の優しい顔を思い出し涙を浮かべます
自分達を助けてくれたあの人は、何よりも悪人だったんだと
にこ「ふん、騙されるあんた達が悪いのよ」
真姫「返済が終わったら2人はどーするの?」
[匿名さん]
凛「…う~ん。」
花陽「特に決まってないから、もうちょっと希ちゃんの所お世話になるかなぁ…」
凛「えっ?かよちん本気で言ってるの?」
花陽「だって、色々お世話になったのは事実だしね、それに…」
花陽「凛ちゃんも、本当に嫌だったら逃げる機会はいくらでもあったはずだよ…?」
凛「うぅ…。そうだけど…。」
にこ(いい感じに飼い慣らされてるわね…)
[匿名さん]
真姫「2人は今日はこっちに泊まってくわけ?」
凛「ううん、最後の便で戻るつもりだよ」
花陽「じゃあそろそろ帰ろっか…!」
にこ「また頼むわよー」
真姫「希に宜しくね」
凛「ばいばーい!」
[匿名さん]
真姫「ここもだいぶ軌道に乗ったわね」
にこ「まあね、これでやっと私達も認めてもらえたのよね…」
真姫「そうね…」
にこ「ほら、やっと手紙も届いたわけだし」
真姫「うん…」
にこ「もうそろそろ色々準備も始めなくちゃね」
真姫「にこちゃんのそういう慎重なとこ、尊敬するわ」
[匿名さん]
真姫「所で…」
にこ「……?」
真姫「黒の国ってどこら辺なの?」
にこ「 は あ あ あ !?」
にこ「そこから?!あんた馬鹿じゃないの?!てゆーか馬鹿でしょ!」
真姫「行った事ないんだから仕方ないでしょ!素直に聞いてんのに何なのよ!」
そうです、2人が次に目指すのは、世界一の大国
黒の国なのでした
[匿名さん]
にこ「いい?黒の国はここら辺一帯の国々を取り仕切ってる大国よ」
にこ「流通してる硬貨だって黒の国が作ってんの、ならどんだけデカい市場かも少しは検討つくでしょ」
真姫「それはわかるけど…」
にこ「まぁ行けばわかるわ」
真姫「ねぇ…」
にこ「ん…」
真姫「ひょっとしてにこちゃんもまだ行ったことないの?」
[匿名さん]
にこ「ばーか!あるに決まってんでしょ、何やるにしてもあの国が発信地みたいなもんだからね」
真姫「本当に…?」
にこ「本当に!とにかく金持ちが沢山いんのよ」
にこ(昔、ちょっと通っただけだけど…こいつも段々鋭くなってきたわね)
真姫「…じゃ、頼りにしてるわ」
にこ「ま、任せときなさいっ」
ーー
[匿名さん]
曜「黒の国?少ししたら行く予定あるけど」
にこ「じゃそん時にここにも寄んなさいよ、私達も乗るわ」
曜「了解!」
真姫「せっかく国を出て店を開いたの、頼りにしてる連中は変わらないっていうね…」
にこ「今更訳わかんないやつに頼むのもね」
曜「結局、人は信用が第一だからね!私のように真面目な船乗りはいつも仕事が回って来る訳なのだよ!」
[匿名さん]
にこ「そういうのいーから、じゃまた今度ね」
曜「うぅ…良い事言ってる筈なのにぃ」
真姫「それ酒場でも前に言ってたわよ、まぁ皆笑ってたけどさ、暇人も出世したなって」
にこと真姫は鼻で笑います、曜も少しだけむくれ顔になりました
曜「人をいつも玩具にしてぇ…いつか罰が当たるよ君達は…!」
にこ「ちょ、やめなさいよそういう縁起でもないの!」
そして1ヶ月が経ちました
今は黒の国です、3人はというと…
[匿名さん]
にこ「……」
真姫「……」
曜「……」
にこ「曜……」
曜「ん………」
にこ「あんたが行く前にあんな事言ってたからよ…」
曜「ちょっと待ってよ!!私なんて完全にとばっちりだよ!」
[匿名さん]
にこ「うっさいわ!ああ…どーすんのよ…」
曜「分かんないよぉ…てゆーか何したんだよ2人共…」
真姫「はぁ………」
真姫「何でこんな事に……」
黒の国で捕まっているところでした
[匿名さん]
話は10日近くまで戻ります
曜「もうすぐだよ~」
真姫「船でも1週間以上かかるって…エリーも随分遠くから来てたのね」
にこ「もう3日もお風呂入ってないわ…限界…」
曜「着いたらとりあえず宿探しだね」
にこ「ああ、それならもう決まってるわ」
[匿名さん]
そして港に船は着き、宿へと向かいました
にこ「3人で!2人はとりあえず1週間…曜、あんたはどーする?」
曜「私は今日だけ、明日に一旦出るよ」
にこ「じゃ、それで……あと知り合いからここ紹介されたんだけど」
にこ「何か話とか聞いてない?」
善子「勿論聞いてるわ、待ってたわよ」
[匿名さん]
にこ「早速なんだけどお風呂どこ?部屋にあるの?」
善子「うちは共同浴場なの、こっから奥にいったらあるわ」
曜「入ろ入ろ、もうクタクタだよ…。」
ーー
[匿名さん]
にこ「ふぃぃ~♪」
曜「あ"あ"~♡」
真姫(ゔぇぇ…おっさんくさいわね…)
お風呂は丁度3人の貸切でした、にこと曜の声が響き渡ります
真姫「ねぇにこちゃん」
にこ「は~い?」
真姫「何で宿まで知り合いのとこなの?」
にこ「こっちは田舎もんにはとことん冷たいらしいからね…」
にこ「少し長めに居る事になるし、身内のとこが安心って聞いてたからね」
[匿名さん]
真姫「おっきな国は何かと大変なのね」
曜「うんうん…大国ってなるとそれだけ事件や問題も多いんだろうねぇ」
にこ「どっちかというと真姫、あんたの国ら辺が緩すぎなんじゃないの」
にこ「あんたを含めて王族がそこら辺歩いてる国なんて早々ないわよ」
曜「あははは!確かに!」
真姫(やっぱりパパって凄い人なのかな…)
真姫「……それで、明日からはどーするわけ?」
[匿名さん]
にこ「とりあえずは貴族の屋敷を調べて捌きにいくわ、まぁ今回はダメかもしれないけどね…」
真姫(……?)
ーー
次の日、2人は曜を港まで見送ります
[匿名さん]
曜「じゃあね~!」
にこ「ねぇ、次は?」
曜「10日後には来るよ!忘れずにね」
真姫「分かった、じゃあね!」
にこ「さぁ~てと…」
にこ「まずはここら辺の屋敷から試しにやってみますかね」
真姫(……なんだろう…)
[匿名さん]
いつも強気なにこが珍しく自信がなさそうです、真姫も少し気になります、だってこういう場合は大抵…
真姫「ダメだ…」
真姫「もう半日回って見たけど、まず話すら聞いてもらえない…」
にこ「やっぱり……」
真姫「どういう事なの…?」
にこ「都会はそんだけ警戒心が強いのよ…」
にこ「こっちの業者とかを仲介に挟まないと、まともに相手されないだろうと思ってたわ…」
真姫「はぁ…お国柄ってやつね。」
[匿名さん]
にこ「大体さ…」
真姫「へ……??」
にこ「何で穂の国で胡椒売ったらダメなのよ!?あんたがやたら釘を刺すから思ってたけど」
にこ「もうダメな理由もないはずよね…?」
真姫「ヴェェ?!それは…」
真姫(あんだけ王子にやらかしたのに商売の時だけ穂に売りに行くとか流石に図々しいわよ…)
[匿名さん]
にこ「……?」
真姫(そういうとこはにこちゃん鈍いというか、空気読めないというか…)
真姫「い……色々あるのよ!国家間の力関係とかね…」
にこ「まぁ、一応あんたがそこまで言うんなら事情があるのかと思うけどさ…」
真姫「とにかくよ、これからどーするわけ?」
にこ「……とりあえず酒場ね」
[匿名さん]
困った時の酒場に向かいました、それにしても黒の国の酒場は少し様子が違います
にこ「ちょっとあっちの連中に話にいってくるわ」
真姫「うん、待ってるね」
真姫(それにしても…)
真姫は酒場を見渡します、すると酒場中から噂話が聞こえてきます…黒の姫様が…と
真姫(何なの?事件かしら…)
[匿名さん]
にこ「くっふっふっ…」
真姫「何……?」
にこ「ちょっと面白い事聞いちゃったわ」
にこ「早めに胡椒を街の店に売り捌くわよ…」
真姫「まぁ……」
にこ「そしてその後は……」
にこ「 黒の姫様探しよ!! 」
真姫「はい……??」
[匿名さん]
にこ「どうやら黒の国の姫様ってのが行方を眩ませてるらしいのよ」
真姫「えっ……大変じゃない!」
にこ「そうよねぇ!私も心配でさぁ!」
真姫「だから何でそんな嬉しそうなの……」
にこ「それがさ、姫の姉の黒の王ってのが大慌てで探し回ってるらしくってね……」
にこ「出るのよ……賞金が……!」
真姫「そんなことだろうと思った…。」
[匿名さん]
にこ「有力な情報や、もし捕まえて連れてきたら…」
にこ「金貨5000枚だって!!」
真姫「うそっ!!?」ガタッ
にこ「何よ、あんたも食いついてんじゃない…」
真姫「わ、私は人助けがしたいだけよ!にこちゃんと一緒にしないで!」
にこ「そーですねぇ、私みたいな守銭奴とは違いますよねぇ」
真姫「当たり前よ!」
[匿名さん]
にこ「じゃあもし捕まえてもご立派な真姫ちゃんは賞金は要らないって事なんですよねぇ?」
真姫「ぐっ……それは……!」
にこ「やっぱり王室育ちは人間ができてるわねぇ!」
真姫「ぐぬぬ……!」
にこ「ん~?どうちたのかな~?」
真姫「それはそれ!これはこれよ!独り占めなんてズルいわよ!」
[匿名さん]
にこ「あははは!!素直にそう言えばいいのに、カッコつけてんじゃないわよ!」
にこ「とりあえず宿に戻って作戦会議よ…」
真姫「分かったわ!必ず見つけだして賞金を…」
にこ「いや…胡椒の話なんだけど…」
真姫「あっ……はい……。」
ーー
[匿名さん]
にこ「戻ったわー」
善子「ああ、おかえりなさい」
真姫「にこちゃん…部屋に!」
にこ「はいはい…何やる気だしてんのよ…ったく」
宿に戻るとすぐに2人は部屋へと上がって行きました、それをずっと影から眺める者が1人…
善子「行ったみたいよ…」
「うん…。」
善子「今の内にお風呂行っちゃいなさい」
「…ありがとぅ…善子ちゃん…♡」
[匿名さん]
次の日から2人はすぐに各地の街を周り花丸印の胡椒を取り扱ってもらえる商人を探しにいきました
真姫「不思議ね、大きな商店はちゃんと話も聞いてくれるのに」
にこ「物も悪くないし、実際に王室直々の認定証ももってるからね」
真姫「この調子なら後3日も回れば全部捌ききれそうね」
にこ「ええ、まぁ来た分くらいの利益は出そうだし何とか赤は免れたわね…いやぁ、危なかった」
[匿名さん]
ここにきてクスクスと真姫は笑いました、商売ではいつも頼りにしていたにこが焦る姿が、とても可愛いかったみたいです
にこ「何笑ってんのよ、こっちは死活問題だってーの」
真姫「ふふ、だってにこちゃんでも読み間違える時ってあるんだなって」
にこ「あるにきまってるでしょ、普段は上手い事理由つけて誤魔化してたけどね…!」
真姫(こんな話もしてくれるなんて、少しは私の事も認めてくれたのかな)
にこ「とりあえず今日はもう引き上げましょ、こんな時こそこっちの国の名物を食べてーー」
[匿名さん]
真姫「黒の国は何が有名なの?」
にこ「……わかんない。酒とか…?」
真姫「いいわよ、たまには私も付き合うわ」
そして4日が過ぎようとしていました
にこ「うぃぃぃ…ひっく…//」
真姫「……にこちゃん…」
にこ「何……//」
真姫「あれから毎日飲んでるじゃない…まぁ全部捌けたから良かったけど」
[匿名さん]
にこ「たまにはいーでしょ!あんたはミルクで満足だろうけどさ」
真姫「好きな割に酔うの早いのね…」
にこ「安上がりで良いでしょ……あははは//」
真姫(はぁ……)
それから真姫はにこを抱え宿へと帰ります、途中に何度もにこの背中をさすり、帰りついたのはだいぶ遅い時間でした
真姫「ただいま……って善子もいないか」
[匿名さん]
にこ「う"う"……」
真姫「ほら、もう少しだから頑張って」
にこ「む……り……」
真姫「ちょ!嘘でしょ!にこちゃん!?」
真姫「にこちゃあ あ ん !?」
ーー
[匿名さん]