全米でトップを取ったカブキは、正規軍の若い選手に
「俺たちは源ちゃんと阿修羅に食わせてもらっているんだぞ」
と言っていたほどである。
当時のアメリカマットは、その日の客入りによってレスラーのギャラが決まるシステムだった。
つまり人気スターが登場すれば、それだけ観客動員が伸びて、そのぶんだけギャラが上がる。
他のレスラーに「今日はユーのおかげで俺のギャラも多かったよ」と挨拶されるのがステータスでもあった。
カブキはあのままアメリカマットにいたら、今頃は優雅な生活を送っていただろうし、一度はNWA世界王者になっていただろうと思わせるに十分すぎるほどの人気スターだった。
全米で火がついたカブキ人気は日本でも爆発した。
カブキとして日本に初上陸するまでは全日本プロレスは赤字興行が少なくなかった。ファンも空前のブームを巻き起こした初代タイガーマスクや長州のいる新日本プロレスを圧倒的に支持していた。
しかし、カブキ登場で全日本の経営状態は一変した。
カブキが出る会場は常に超満員続出。
赤字も一気に解消。ついでに馬場、鶴田を上回る人気を獲得してしまった。
しかし、これがカブキにとっては不幸だった。馬場はカブキに対してのギャラは、いち中堅レスラーの扱いを続けた。
カブキは何度もアメリカへ戻してくれと懇願したが、それも通らなかった。
馬場はカブキを冷遇していたわりには、そのレスリングセンスは認めていて、若手に対し「カブキの試合は必ず見ておけ」と命じていた。
こういう経験をしているカブキだからこその言葉だったのだ。
「俺たちは源ちゃんと阿修羅に食わせてもらっているんだぞ」
と言っていたほどである。
当時のアメリカマットは、その日の客入りによってレスラーのギャラが決まるシステムだった。
つまり人気スターが登場すれば、それだけ観客動員が伸びて、そのぶんだけギャラが上がる。
他のレスラーに「今日はユーのおかげで俺のギャラも多かったよ」と挨拶されるのがステータスでもあった。
カブキはあのままアメリカマットにいたら、今頃は優雅な生活を送っていただろうし、一度はNWA世界王者になっていただろうと思わせるに十分すぎるほどの人気スターだった。
全米で火がついたカブキ人気は日本でも爆発した。
カブキとして日本に初上陸するまでは全日本プロレスは赤字興行が少なくなかった。ファンも空前のブームを巻き起こした初代タイガーマスクや長州のいる新日本プロレスを圧倒的に支持していた。
しかし、カブキ登場で全日本の経営状態は一変した。
カブキが出る会場は常に超満員続出。
赤字も一気に解消。ついでに馬場、鶴田を上回る人気を獲得してしまった。
しかし、これがカブキにとっては不幸だった。馬場はカブキに対してのギャラは、いち中堅レスラーの扱いを続けた。
カブキは何度もアメリカへ戻してくれと懇願したが、それも通らなかった。
馬場はカブキを冷遇していたわりには、そのレスリングセンスは認めていて、若手に対し「カブキの試合は必ず見ておけ」と命じていた。
こういう経験をしているカブキだからこその言葉だったのだ。