>>177
そして小野政直役には、こざとい悪役のイメージが強くなってしまった吹越満さんです。
家老でありながら、井伊家を親子で苦しめている小野一族ですが、そもそも小野一族と言うのは、いわばお目付け役です。
井伊家にも仕えていましたが、今川家の命を受けて今川家のために働いた家来なのです。
謀反のざん言の理由は、政直が親今川派であることに対し、直満らが反今川派だったためという説の他、領国の乗っ取りを画策していたという説などが考えられています。
前者について考えるならば、当時今川家は北条家や武田家と対等な立場で同盟を結んでおり、前線は三河方面のみとなります。
井伊家の領国は国境い近くにありますが、今川家が三河国を押さえてしまえば敵の侵攻にさらされる危険性が激減するのです。
従って、心情はともかく、今川家につくことは井伊家の安泰に繋がりますので、小野親子の行動は当然のものと見ることもできます。